フランスラグビーのレジェンドであるクリストフ・ドミニシ氏が、48歳の若さで亡くなったことが明らかになった。世界中のメディアが突然の悲しいニュースを報じ、フランスラグビー協会やワールドラグビーも訃報に接し英雄の死を悼んでいる。
警察によれば、11月24日、ドミニシ氏はパリ近郊の公園で死亡しているのが発見され、使われなくなった建物の屋上から飛び降りる姿が目撃されていたという。
ドミニシ氏は身長172センチ、体重80キロ前後と小柄なウィンガーで、鋭いステップと自在のスピード変化でディフェンダーを混乱させるなど、「フレンチフレア」の象徴的なプレーヤーだった。
ラ・ヴァレット、トゥーロンなどを経て、1997年から2008年にかけてスタッド・フランセで活躍し5回の優勝に貢献。1998年にフランス代表デビューを果たすと、ワールドカップ3大会出場を含め67キャップを獲得し、1999年ワールドカップの準決勝で優勝候補のニュージーランド代表を倒す勢いを加速させた後半の逆転トライは今も語り継がれる名シーンとなった。
2008年に引退したあとはコーチも経験し、近年はラジオやテレビでも活躍していたという。
2007年に出版された自伝では、深刻なうつ病の発作に苦しんでいたことも明らかにしていた。
フランスラグビー協会は「私たちのウィング、クリストフ・ドミニシの悲劇的な訃報に接し、喪に服しています。彼のご家族と愛する人たちにも思いを寄せており、お悔やみを申し上げます」とコメントを発表した。
2007年のワールドカップを一緒に戦った元チームメイトのヴァンサン・クレールはSNSで、「フランスのラグビーにあなたが与えてくれたすべてのこと、そして、あなたと過ごしたすべての楽しい時間をドミに感謝します」と思いを綴っている。
フランスのロクサナ・マラシネアヌ スポーツ大臣は、「深い悲しみに包まれています。クリストフ・ドミニシは計り知れない偉大な選手であり、アーティストでした。彼の突然の死はショックです」と故人を悼んだ。
Small in stature but a titan on the field, Christophe Dominici we will never forget you.
— All Blacks (@AllBlacks) November 24, 2020
Rest In Peace dear friend. 🖤🇫🇷 https://t.co/Ix7orU1jDi