昨年のラグビーワールドカップで6トライを挙げ、南アフリカ代表“スプリングボックス”の優勝に大きく貢献した快速WTBのマカゾレ・マピンピ(29歳)が、ジャパンラグビートップリーグに参戦することが明らかになった。南アの複数メディアによれば、加入するのはNTTドコモレッドハリケーンズで、今年9月から2021年4月までの短期契約だという。
ワールドカップで一躍人気者になったマピンピの海外クラブ移籍は以前から噂されていたが、現在在籍し、2023年まで契約を更新したシャークスから期間限定のサバティカルが許可された。
そして選んだのは、同じ南ア出身のヨハン・アッカーマンがヘッドコーチに新任したNTTドコモレッドハリケーンズだった。
東ケープ州の貧困家庭で育ったマピンピは、遅咲きの苦労人。4年前は、南ア国内2部リーグでプレーしていた無名の選手だった。しかし、キングズの一員として初挑戦した2017年のスーパーラグビーで3位タイの11トライを挙げ、脚光を浴びる。その後、移籍したチーターズとシャークスでもフィニッシャーとしての評価を高め、28歳の誕生日間近だった2018年6月に南ア代表デビューを果たした。
身長187センチ、体重90キロのマピンピは、CTBでもプレー可能だが、スプリングボックスでこれまで重ねた14キャップはすべてWTBとして出場し、通算14トライを記録している。
いまや世界屈指のスピードスターであり、2019年9月6日に埼玉・熊谷ラグビー場でおこなわれた日本代表戦(リポビタンDチャレンジカップ)でのハットトリックも衝撃的だったが、ワールドカップでも大活躍。6試合で背番号11をつけ、準々決勝では2トライを挙げて日本代表のビクトリーロードを終わらせると、イングランド代表との決勝では最初のトライゲッターとなってスプリングボックスに勢いをもたらし、12年ぶり3度目の優勝に大きく貢献した。