ラグビーの20歳以下(U20)代表による最高峰大会、「ワールドラグビー U20チャンピオンシップ 2020」の中止が決まった。国際統括団体のワールドラグビーが3月20日に公式発表。世界的な大流行になっている新型コロナウイルスの感染拡大が原因であり、今年のU20チャンピオンシップは6月28日から7月18日にかけてイタリアで開催される予定だったが、同国は新型コロナウイルスによる死者が3400人を超えるなど最も深刻な状況になっている。
下部大会の「ワールドラグビー U20トロフィー」で昨年優勝したU20日本代表も、昇格して今年のU20チャンピオンシップに出場する予定だった。それへ向けた強化として、20歳以下の選手が中心となってジュニア・ジャパンを編成し、3月にはフィジー、トンガ、サモアの若手有望株と競うパシフィック・チャレンジで初優勝を遂げていたが、目標の世界舞台で挑戦することはできなくなった。
ラグビーの国際カレンダーは、7人制のワールドシリーズや同チャレンジャーシリーズ、15人制のワールドカップ予選(2021女子大会、2023男子大会)などがすでに中断・延期となっている。
6月には東京オリンピック出場をかけた世界最終予選(敗者復活戦)が予定されているが、開催については審議中とのこと。ワールドラグビーは、開催できない場合の資格プロセスへの影響について、国際オリンピック委員会(IOC)と引き続き緊密に協議していくという。現在、東京オリンピックの7人制ラグビーでは、男子11か国、女子10か国(男女とも開催国の日本を含む)が出場権を獲得しており、残る枠は男子が「1」、女子が「2」となっている。新型コロナウイルスの影響で世界最終予選が実施できない可能性もあり、さまざまなオプションが検討されている。