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世界最高峰プロリーグ「TOP14」第15節ハイライト

2020.02.21

世界最高峰のラグビープロリーグ、フランス「TOP14」はシックス・ネーションズ開催による2週間の休止期間を経て、2月15、16日に第15節が行われた。7試合中4試合が3点差以内という熱戦続きの週にあって、とりわけ激しいゲームとなったのが、4位のラシン92と6位トゥールーズの一戦だ。

先制したのはアウェーのトゥールーズだった。前半13分、ゴール前のラックから左オープンに展開し、CTBピタ・アキが相手防御のギャップを突破して左中間に飛び込む。しかしラシンもすかさず反撃。17分にRWC2019フランス代表のSHマクシム・マシュノーのPGでこの試合最初のスコアを刻むと、25分にはラインアウトモールを一気に押し切ってトライ、10-7と逆転する。

その後、WTBルカ・トーザンの鮮やかなランによるトライと、この日SOに入った南アフリカ代表WTBチェズリン・コルビのPGでトゥールーズがふたたび先行したものの、ラシンは前半終了間際に連続攻撃を仕掛け、敵陣22m内へ前進。監督との衝突が噂され現在代表チームから外れているスコットランドのスター、SOフィン・ラッセルの巧みな仕掛けから途中出場のWTBドリアン・ラボルドが右コーナーにダイブし、17-17と追いついてハーフタイムを迎えた。

後半に入っても一進一退の展開は続く。44分にマシュノーのPGでラシンがリードを奪うが、トゥールーズは51分、自陣ゴール前に攻め込まれたところでCTBソフィアン・ギトゥーヌがラッセルのパスをインターセプトし、80mあまりを独走。60分にもコルビがPGを追加し、27-20とラシンを引き離しにかかる。

しかしこの勝負どころで底力を発揮したのがラシンだった。71分、マシュノーに代わったSHテディ・イリバレンのPGで逆転圏内の4点差に詰め寄ると、ラストプレーで敵陣ゴール前ラインアウトのチャンスをつかむ。トライを狙ったモールは押しきれなかったが、このプレーでトゥールーズのLOイオセファ・テコリがコラプシングによりシンビンに。数的有利となったラシンはスクラムからブラインドサイドを攻め、WTBオリヴィエ・クレマンサクが左スミに逆転のトライ。劇的な幕切れに、ホームのパリ・ラ・デファンス・アレナ(通称Uアリーナ/2017年秋の完成後、最初のテストマッチとして日本代表がフランス代表と対戦し、23-23で引き分けた屋内スタジアム)は大歓声と興奮に包まれた。

ラシンはこれで5連勝となり、3位に浮上。敗れたトゥールーズはボーナスポイント1のみの獲得にとどまり、7勝1分7敗で8位まで順位を下げた。そのほかでは注目の首位決戦で2位ボルドーが1位リヨン(LOU)に37-19と快勝し、第13節以来2節ぶりにトップの座を奪回。3位ラ・ロシェルは最下位のスタッド・フランセに20-21で痛恨の黒星を喫し、5位に後退した。

後半戦に入り、プレーオフに向けた順位争いがヒートアップしてきたTOP14。2月22日、23日に実施される第16節でも、好調ラシンがアウェーで2位リヨンに挑むほか、正念場のラ・ロシェルがホームでスター集団トゥーロン(4位)を迎えるなど、楽しみなカードが組まれている。ますます見逃せないゲームが続きそうだ。

■ワールドカップのスター選手が集結するフランスラグビーリーグTOP14をCSテレ朝チャンネル2で生中継!! 
第16節は2月22日(土)夜11:22 ~ ラ・ロシェル×トゥーロンを放送!
第17節は3月1日(日)深夜0:42 ~ トゥーロン×スタッド・フランセ・パリを放送!
https://www.tv-asahi.co.jp/ch/rugby/

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