強豪国のスター選手が数多くプレーし、国際的な人気を誇る世界最高峰のラグビープロクラブリーグ、フランスTOP14。全26節のリーグ戦もいよいよ後半戦に突入し、上位6チームによるプレーオフ進出に向け順位争いが白熱してきた。ここでは、日本代表としてワールドカップに2度出場した名SHであり、現在は立正大学ラグビー部の監督を務めながらテレビ番組のコメンテーターとしても活躍する堀越正己氏に、TOP14の魅力について語ってもらった。
なお堀越氏は、“ソーシャル・メディアのカリスマ”津田大介氏がメインキャスターを務める報道番組、『津田大介 日本にプラス』の2月23日(日)放送回(午前10:00〜 テレ朝ch2)に出演。「ラグビーの“プロ化”を成功させるために~ホームタウン、スタジアム…成功の条件とは~“多様性”の力をニッポンのモデルに」というテーマで、日本ラグビー協会理事の谷口真由美氏、スポーツジャーナリストの二宮清純氏、テレビ朝日の矢島悠子アナウンサーとともに、ワールドカップの成功を日本ラグビーのさらなる発展につなげるための議論をかわした。熱気を帯びた収録の様子なども紹介する。
――フランスTOP14について、堀越さんはどのような印象をお持ちですか。
堀越「他の強豪国のリーグと比べても、ひときわ激しいというイメージがあります。すごくハードで、そのぶんプレーヤーにとっては過酷なリーグだという話をよく耳にしますね。『シャンパンラグビー』と評されるように、多彩なハンドリングでボールがどこから出てくるかわからないところもフランスラグビーの魅力のひとつですが、やはりコンタクトの激しさが最大の特徴だと思います」
――世界各国のトップ選手が数多く参戦し、人気、実力とも世界屈指のレベルを誇るリーグと言われています。
「そうしたリーグの試合中継を日本で見られるのは、本当にありがたいことですよね。いろんなラグビーを見ることで新しいアイデアが生まれますし、選手たちも多くの刺激を受ける。ファンの方にも、違ったラグビーの魅力が伝わるのではないかと思います」
――英語圏とは違うカルチャーのラグビーを見られるという意味でも、貴重な機会です。
「スーパーラグビーを見てもそれぞれ国の特徴が表れたラグビーをしますが、それらとはまた違ったフランスのラグビーが見られるわけですから。勉強になるでしょうし、興味深いですね」
――またフランスは、2023年の次回ワールドカップの開催国でもあります。
「2019年の日本大会では、若手ばかりでほとんど期待されていなかったフランスが準々決勝でウエールズ と1点差の激闘を演じました。国内リーグのTOP14によって、能力の高い若手が育っていることが裏づけられたと思います。いまTOP14でプレーしている中からも、新たに2023年のフランス代表になる選手が出てくるでしょう。フランスは今年のシックスネーションズでも初戦でイングランドを倒すなど勢いがある。世界的に注目度が上がっていると思います」
【次ページ】松島幸太朗の挑戦について
■ワールドカップのスター選手が集結するフランスラグビーリーグTOP14をCSテレ朝チャンネル2で生中継!!
第15節は2/16(日)深夜0:42 ~ ラシン92×トゥールーズを放送!
第16節は2/22(土)夜11:22 ~ ラ・ロシェル×トゥーロンを放送!
https://www.tv-asahi.co.jp/ch/contents/sports/0441/
――サントリーの松島幸太朗選手が来季からクレルモン・オーヴェルニュに加入することも、大きな話題になりました。
「ワールドカップであれだけの活躍を見せた松島選手が、もう一度海外に出て自分を高めるためにフランスを選んだというのは、すごいチャレンジだと思います。どんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみですし、彼が活躍することで、日本ラグビーの力をまた世界に発信してほしいですね」
――フランスはラグビー熱が非常に高く、特にTOP14は地元の熱狂的なサポートで知られています。
「これはプレーヤーにとってすごく大きい。ラグビーに限らずどのスポーツも同じだと思いますが、ファンの熱狂的な声援を受ければ受けるほど、選手の力になります。昨年のワールドカップがまさにそうでしたよね」
――今回ご出演された『日本にプラス』でも、新リーグが成功するための条件のひとつとして「地域密着」がテーマになるというお話がありました。
「地元のファンを巻き込んでやっていくのはすごく大事ですし、チーム名に地域の名前が入ることで、より応援にも力が入ると思います。おらが街のチームになれば、スタジアムを満員にしようという気運も生まれるでしょう。地元のサポーターでスタンドが埋まるとなれば、ホームチームは絶対に負けられない試合になる。ファンの方に背中を押されて選手たちがいっそうがんばる――という良い相乗効果が生まれるのではないかと思います」
――各方面に精通されている方々のご意見をうかがい、多くの気づきがありました。
「私自身、すごく勉強になりました。二宮さんからはスポーツを熟知されている方だからこそできるお話をしていただいて、谷口さんからは、中心となって新リーグの準備を進めていく気合いを感じました」
――こういう番組でラグビーを取り上げてもらえるのは大きい。
堀越「これもワールドカップの盛り上がりのおかげだと思いますが、本当にありがたいことですね。ご覧いただいた視聴者の方がどんな感想を持たれるか、楽しみです」
【Profile】
堀越正己/ほりこし・まさみ/1968年11月27日生まれ(51歳)
埼玉県熊谷市出身/熊谷工→早大→神戸製鋼→立正大監督
現役時代のポジションはSH。熊谷工でラグビーを始め、3年時は主将として花園準優勝を経験。早大では1年時からレギュラーとして活躍し、2度の大学選手権優勝と日本選手権優勝を果たした。神戸製鋼では日本選手権7連覇の一員に。日本代表は大学2年時の1988年に初選出され、1991年の第2回大会、1995年の第3回大会と2度のワールドカップにも出場した。通算キャップ数は26。現役引退後、1999年より立正大学ラグビー部の監督に就任した。
■ワールドカップのスター選手が集結するフランスラグビーリーグTOP14をCSテレ朝チャンネル2で生中継!!
第15節は2/16(日)深夜0:42 ~ ラシン92×トゥールーズを放送!
第16節は2/22(土)夜11:22 ~ ラ・ロシェル×トゥーロンを放送!
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