ワールドカップ3連覇を狙うニュージーランド代表“オールブラックス”が、前哨戦となるザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の初戦でアルゼンチン代表相手に苦しんだ。敵地ブエノスアイレスに乗り込み、現地時間7月20日にエスタディオ・ホセ・アマルフィターニで対戦し、20-16の辛勝だった。
ニュージーランドは序盤から反則が多く、最初の約20分間でアルゼンチンにPG3本を許した。
なかなか波に乗れなかった黒衣の男たちだが、前半18分、ゴール前でPKを得ると速攻を仕掛け、CTBンガニ・ラウマペが軽快なステップからインゴールにねじ込みファーストトライを挙げた。ニュージーランドもショットで得点を重ね、39分にはハーフウェイでインターセプトしたLOブロディー・レタリックがゴールへ走り切り、20-9で折り返した。
しかしニュージーランドは後半、アルゼンチンのディフェンスに苦しみ、無得点。
一方、今年のスーパーラグビーで決勝に進み自信をつけたジャガーズのメンバーと、ヨーロッパを拠点とする選手が合体してファンの期待が高まっているアルゼンチン代表は、47分(後半7分)、敵陣深くでアドバンテージを得てSOニコラス・サンチェスがハイパントを放ち、相手FBベン・スミスとの空中戦に競り勝ったFBエミリアノ・ボフェリがトライ。4点差に詰めた。
歴史的初勝利を目指したアルゼンチン。
しかし、67分、CTBヘロニモ・デラフエンテが抜け出し、パスをもらったWTBラミロ・モヤノが左外を襲ったが、ゴール寸前で黒衣のSOボーデン・バレットに押し出され、トライならず。
78分には、相手の落球から数的有利でカウンターチャンスだったが、ボールをつなぐことができなかった。
さらにアルゼンチンは試合終了間際、敵陣深くに入り、ラインアウトからドライビングモールを試みたが、ニュージーランドが踏ん張り、接戦はノーサイドとなった。
例年はホーム&アウェイでおこなわれるラグビーチャンピオンシップだが、ワールドカップを控える今年は1回戦総当たりとなっており、27日の第2節では、ニュージーランド代表は地元ウェリントンで同じく白星発進の南アフリカ代表と激突。アルゼンチン代表はブリスベンへ飛び、オーストラリア代表と対戦する。