財政難により、破産と下部リーグ降格の危機にあったスタッド・フランセが、来季もフランス国内リーグの最高峰「トップ14」にとどまることが27日、明らかになった。
ラグビー情報サイト『ESPN scrum』によれば、パリに本拠地を置く昨シーズンの欧州チャレンジカップ準優勝チームは、フランスのプロラグビーチームの財政状況を監視する機関(DNACG)に多額の赤字を指摘され、6月27日までに1300万ユーロ(約15億円)を都合することができなければ、下部リーグへの降格が言い渡されることになっていた。しかしながら土壇場で、セキュリティー技術で世界をリードするフランスの有名企業『オベルチュール・テクノロジーズ』が救済に名乗りを上げ、チームは来シーズンもトップ14に参戦する許可を与えられた。同社のトマ・サヴァーCEOがスタッド・フランセの新会長に就任し、1992年からチームのトップに立っていたマックス・グアジニ氏は名誉会長となる見込み。
フランスの古豪をめぐっては、『FACEM』という知名度の低いカナダの財団が買収に動いていたが、取引にかかわっていたベルナール・ラポルト元監督がグアジニ会長とともにその団体を詐欺で訴え、3人の逮捕者が出る事件に発展していた。