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【ラグリパ×リーグワン共同企画】忍者の末裔・百地龍之介。異国で磨いた強さと結束

2026.11.03

FWが看板のトヨタヴェルブリッツでレギュラー定着を目指す百地龍之介©JRLO

 フォワードの強さは、トヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)の伝統。その最前列で長く背番号1を背負ってきたのが、日本代表経験を持つ三浦昌悟だ。今季、その座を虎視眈々と狙うのがプロップの百地龍之介である。

 10月31日のリーグワンライジング、日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)戦では背番号1で先発。序盤からスクラムで相手に圧力を掛け、118対10での勝利に貢献した。「スクラムは全部ドミネートしようと共通認識を持っていたので、入りからいいスクラムが組めたと思う」。チームが求めるフォワードの強さを体現した。

 立命館大学を経て2022年に加入した百地は、U20日本代表にも選ばれた経験を持つ。ただ、昨季のリーグ戦出場は4試合にとどまり、通算キャップ数は18。今季に懸ける思いは強い。その背中を押した経験の一つが、オフシーズンのニュージーランド留学だった。

「ずっと楽しみにしていたんです。ラグビーを通していっぱいコミュニケーションが取れたし、強度も激しかったけどすごく楽しかった」

 現地で体感したのは、フィジカルの強さとブレイクダウンの激しさだった。「結構がむしゃらにボールキャリーをするし、ブレイクダウンでも思い切り頭から突っ込んでくる。シンプルに体の強さを感じました」。激しい接点で一歩も引かない姿勢を学ぶとともに、試合中のコミュニケーションにも変化が生まれた。「外国籍選手の言葉が素早く理解できるようになった」と、意思疎通にも手ごたえを得た。

 留学先での共同生活でも、百地らしさが表れた。一緒に渡航した村田陣悟、川崎太雅は後輩だが、「ニュージーランド入団は同期だから」と上下関係を持ち込まなかった。日本の米に近いものを探し、肉料理などを振る舞ったのも百地。慣れない環境で仲間を支えた。

 フィールドでも、周囲を生かすのが百地のスタイルだ。パスをつなぎ、バックスとの連係で味方の特長を引き出す。自分が目立つことよりも、チームの勝利を優先する。

 今季はイアン・フォスター体制の下、プレーオフトーナメント進出を目指すトヨタVにとって重要なシーズン。百地もポジション争いを通じてチームを押し上げるつもりだ。

「下からの突き上げというか、チーム内競争を僕らからどんどん仕掛けていけば、最終的にチームはいい方向に向くし、底上げにもなると思うので、どんどん三浦さんにプレッシャーをかけていきたい」

 実は百地には、戦国時代の伊賀忍者・百地丹波の末裔だという家族の話もある。「一子相伝の技は僕には伝わってないです。ラグビーと忍法は関係ないかな(笑)」。忍法ではなく、異国で磨いた強さと仲間を生かすプレーで勝負する。伝統の背番号1をつかむため、百地はチーム内競争に挑み続ける。

(斎藤孝一)

▼周辺の証言
FL村田陣悟
「百地君はいろんなところで気を遣ってくれました。みんなで一緒に住んでいたんですけど、料理も作ってくれて、ニュージーランドは肉が主流なので肉料理が多かったかな。みんなで餃子を作ったこともありました。向こうはグラウンド状態が良くなくて、フィジカルもすごくタフだったので、その経験が今日のプレーに生きていたし、日本に戻ってきて外国籍選手と交流する場面も増えています。一緒にチームを底上げできたらと思っています」

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