ラグビーリパブリック

「自分の殻を破るため」の挑戦。アフェレレ・ファッシ日本初試合。

2026.10.18

アフェレレ・ファッシ[B武蔵/FB](筆者撮影)

 すぐに爪痕を残した。
 
 ラグビー南アフリカで18キャップのアフェレレ・ファッシが10月17日、新加入した東芝ブレイブルーパス武蔵のトレーニングマッチへ最後尾のFBで途中出場した。

 前年度の順位で3つ上回る3位の埼玉パナソニックワイルドナイツを55-40で下した40分3本勝負のゲームで、持ち味を発揮する。

 機敏なキック処理、シャープなフットワークを交えたカウンターアタック、鋭いライン参加からのラインブレイク…。

 身長189センチ、体重89キロの28歳は、何とその週の序盤に合流したばかりだった。新たな環境に身を置いて間もないなか、志願してプレータイムを掴んで活躍したのだ。

「ファンタスティック! いまは東芝のやり方を学んでいる途中ですが、このような試合ができてうれしく思います。来日の日程が決まった段階でジョシュ(ヘッドコーチのジョシュア・シムズ)に電話をしたら、このプレシーズンマッチのことを聞きました。もし出してもらえるなら、出してほしいと伝えました。ここのところ、代表戦を含めてまとまったプレータイムを確保できていませんでした(8月下旬からの対ニュージーランド代表4連戦で出番なし)。自信を取り戻したい思いもありました。また、1年契約のため長期間チームに帯同できるわけではない(後述)。そこで最大限、貢献したかった」

 これから一緒にプレーしてゆく仲間にも、好印象を残した。筑波大卒のルーキーでSHの高橋佑太朗には、こう驚かれた。

「いるだけで何かをやってくれそうな感覚があります。チーム内のハドル(円陣)での声掛け的確。英語なので難しさはあるんですが、試合の中でのやりたいことはちゃんと伝わる。コミュニケーションをしっかり取りに来てくれる。(パスが欲しい時などは)簡単な英語で言ってくれたり、『ヘイ、ヘイ』と手を叩いてくれたりと、アピールが聞き取りやすいです」

 2018年からの約8年間、母国のシャークスでプレーした。ワールドカップオーストラリア大会を翌年に控えた今回のタイミングで、同部に与えられた期限付き移籍のオプションを利してブレイブルーパスと1年契約。アップデートのためだ。

「自分の殻を破るためにも外に出てみようと思いました。新たなコーチ、チームメイトの数だけ、新しく学ぶことがある。短い期間ですが、新しい暮らしや文化に慣れることへもチャレンジしたかったです」

 三菱重工相模原ダイナボアーズのルカニョ・アムらから日本のよさを耳にしており、新天地に訪れるのを楽しみにしていた。いざ数日ほど過ごせば、イメージ通りの印象を受ける。

「もともと尊敬を大事にするイメージを抱いていましたが、その通り。今回も日本語のわからない自分にコール、サインを丁寧に教えてくれました。東芝のチームメイトの姿勢が日本文化の表れだと感じます」

 代表チームは11月のネーションズチャンピオンシップ後半戦を見据えるなか、今後のスケジュールについて聞かれたファッシは「(キャンペーンに挑むために)飛行機に乗るかどうかは、代表コーチからの連絡次第。まだはっきりとは決まっていません」と返すにとどめた。

Exit mobile version