■関東大学リーグ戦5部
10月4日@東京外国語大グラウンド(東京)
【東京外国語大40-15上武大】
関東大学リーグ戦5部。今季は単独13校と合同2の15チームが3ブロックに分かれて予選をおこない、同じ順位同士で順位決定戦を実施する。4部との入替戦は上位2チームが進出する。
Aブロックには昨年創部したばかりの上武大(群馬県)が加入した。10月4日は東京外国語大と第3戦を戦い、15-40(前半10-19)で敗れた。初戦の順天堂大戦に続き2敗目。第2戦は東京海洋大を47-10で破り、リーグ戦初勝利を飾っていた。これで1勝2敗、残りは1試合。
Aブロックは外大が2連勝、順天堂が3戦全勝と1位通過を狙う。上武は今季の4部との入替戦出場はほぼ絶たれた。
試合は上武がいきなり先制。4分、外大エリアでラインアウトを得るとモールで押し込み、FL中村優多(1年、明和県央)がインゴールへ置いた。左隅のGはフィジーからの留学生LOサウェ・ブウソ(1年、松本国際)が狙うも外れる。
中村は昨年度の全国大会(冬の花園)にレギュラーとして出場した。ブウソは185センチの長身LOで、キッカーを務めランを生かすためにBKにも入る。「自分はユーティリティプレーヤー。上武大でラグビーを続けていく」。流暢な日本語を操り次のステップも見据えている。
幸先良いスタートを切った上武だったが、外大はじっくりと攻める。12分、上武22メートル線ラインアウトからつなぎNO8佐野颯貴(4年、三鷹中等)が同点となる5点をマーク。GもCTB志村峻介(4年、日川)が成功し7-5と逆転した。
以降勢いは外大に移り、上武陣に攻め込みつなぐラグビーを見せる。しかし上武ディフェンスの前に2度のノットリリースやノックフォワードで取り切れない。すると残り10分、外大のパスを上武SH入沢創太(1年、本庄第一)がカットし50メートルを走り切った。10-8と再逆転する。
この逆転シーンを、上武を指揮する成田仁監督は悔やむ。群馬で明和県央を2009年度(第89回大会)から’24年度(第104回大会)までに11度、冬の花園へ導いた。「このトライでこれからだ、という雰囲気を作ることができなかった。練習や練習試合でできていることが公式戦では出ない。自分たちで声を出してリーダーシップを発揮していくことがない」。上武は自陣にとどまりディフェンスを強いられた。
その危機感が当たった。4分後、外大が再びラインアウトを得ると、NO8佐野が2回目のトライソーンへ入る。Gも決まり14-10。外大は初戦、北里大に勝利するもゴールライン前での取りこぼしが多かった。その後の3週間はゴール前のブレイクダウンで取り切る練習を繰り返した。佐野は「準備してきたことが出せました」。さらにPR照井華仁(2年、青森南)もファイブポインターとなり19-10で折り返した。
後半も外大が敵陣で優位に進める。12分、上武のノックフォワードで得たスクラムからつなぐと、NO8佐野がハットトリックを決める(26-10)。さらにリスタートのボールがルーズになり外大がグラバーキック、上武ゴール前へ転がると得点につながり33-10へ差を広げた。
30分を過ぎる。ようやく上武が外大陣へ入る。外大は「8番と12番をマーク!」と声を掛け合う。NO8主将、清水大和(3年、桐生第一)とCTB高柳大聖(1年、流経大柏)の個人スキルに頼るアタックを見切った。40分近く、上武がラインアウトから清水に渡しゲインする。ラストは左外に構えた高柳がボールをもらい5点を返す。しかし外大が終了間際にトライを取り切って40-15と新顔を退けた。
上武・成田監督は試合後、選手たちに語りかけた。「最初から相手が強いと思ってプレーしたらいけない。戦いながら相手のことを分かり進めていかないと」。
清水主将には自ら選手たちに話すことを求めた。清水主将は桐生第一でラグビーに取り組み上武へ進学した。高校1年生の時に桐生一は明和県央を7-0で破り花園へ。2年と3年時はいずれもLOで先発するも明和県央に決勝で敗れていた。
大学には当初ラグビー部はなかった。去年、高校時代に切磋琢磨したライバル校の指導者を招いてラグビー部ができることを知り、1期生になった。「(3年生から)2年間、ラグビーをやり切りたい」。今季の部員は3年生1名、2年生2名に、明和県央から8名が入った1年生23名を加え26名で戦う。
「シェイプで攻めるボールを動かすラグビーを目指しています。ブロックの最終戦(北里大)や順位戦で経験を積んでいきたい。来年は全国から1年生が28名入る予定です。ようやくラグビーができる」(成田監督)
勝った外大。ブロックは残り2試合(海洋大、順天堂大)。リザーブで入ったBK森勇人主将(4年、久留米大附設)は「練習の成果が出ました。全勝でブロック1位通過、順位戦で勝ち入替戦へ」と意気込んだ。
