6月6日、神戸大学深江キャンパスの天然芝グラウンドにて、高校生を対象にした「第1回神戸大学ラグビークリニック」が開催された。初開催となる本イベントには、膳所高校、兵庫高校、御影高校、夢野台高校、合同チーム(寝屋川、四條畷、いちりつ、長尾)の総勢約100名の高校生が参加。神戸大学ラグビー部がラグビークリニックと大学・学部紹介を実施した。
クリニック前半は参加者を各校混合の4グループに分け、ハンドリングやコンタクトなどのセクションをローテーション形式でおこなった。初めて一緒にプレーする仲間と、普段とは異なる環境でラグビーを楽しんでもらおうと、練習のテーマや意図を丁寧に伝えながら、高校生と大学生が積極的に交流できるメニューを実施した。ラグビーを始めたばかりの1年生には基本スキルを中心に、経験者にはより実戦的な内容を指導するなど、それぞれのレベルに応じたアプローチをおこない、グラウンドには多くの笑顔があふれた。
後半では各校対戦によるゲーム形式の練習をおこなった。高校生のひたむきで積極的なプレーに大学生が押される場面も多く見られ、互いに良い刺激を受けながら終始活気に満ちた雰囲気となった。
クリニック終了後の大学・学部紹介では、神戸大学及びラグビー部の概要を紹介し、その後、各学部に所属する部員がスライドを用いながら学部の特色やリアルな学生生活について説明した。
神戸大学ラグビー部は創部103年目を迎えた伝統あるチームだ。近年はラグビー人口の減少や本学にスポーツ推薦制度がないことなどから部員の確保に苦労していたが、ここ数年は新歓活動の効果もあり、3年間で部員は約1.5倍となった。
一方で、新入生の入学後の新歓活動のみでは、継続的な部員獲得に限界があるのも事実。本イベントを通じて高校生に神戸大学ラグビー部の魅力を肌で感じてもらい、将来的な入部へつなげるというサイクルを回すことで、持続的なチーム強化体制の構築を目指している。
また、昨季のリーグ戦の結果(関西大学Bリーグ 12チーム中11位)とリーグ再編に伴い、Cリーグへ自動降格となった。最短1年でのBリーグ復帰を目指す今季、チームスローガンに“覚悟”を掲げ、これまで継承してきたものに加え、新たな挑戦を積み重ねることでこそ、再び上の舞台へ返り咲くことができると考えている。このため、プロトレーナーの招致や、創部初となる学生トレーナー・学生アナリストの設置など、マネージャーの戦力化にも取り組んでいる。
他にも、現在取り組んでいる二つの挑戦がある。一つ目は地域とのつながりを深める活動で、一昨年より最寄駅である阪神深江駅周辺の清掃活動を継続しており、その取り組みに共感した地元飲食店「神戸深江カレー」とスポンサー契約を締結するなど、地域に根差したチームづくりを進めている。
二つ目は天然芝練習場の修復。約8年前にOB会が主体となり整備した天然芝グラウンドは、日々の練習での使用過多により、芝の剥がれやグラウンドの凹凸が目立つ状態となっていた。そこで今年は5月初旬から約1か月間、グラウンドの全面使用禁止期間を設け、芝生の張り替えと養生を実施。修復後初めて使用する機会を「ラグビークリニック」とし、最高のコンディションに整えた天然芝グラウンドで高校生を迎えることができた。
選手だけでなく部員全員が「覚悟」を持って成長し、組織力でBリーグ復帰という目標の達成を目指している。そんな今季の神戸大学ラグビー部にぜひ、注目してほしい。
(文・神戸大学体育会ラグビー部総務 宮川広樹)
