ラグビー日本代表のティエナン・コストリーは、8月8、15日のオーストラリア代表戦を心待ちにする。
先方は、世界ランクで2つ上回る8位の強国。コストリーにとっては、4歳でニュージーランドに移るまで住んでいた出生国でもある。身長192センチ、体重102キロでオーストラリア国籍の26歳は、’19年の来日から覚えた日本語で言う。
「順位的にも楽しみ。いいチャレンジが目の前にあって、本当に勝つチャンスだと思っている。頑張っていきたい。オーストラリアにはいまでも親戚がいて、1~2年に1回くらいは帰る。いい時間を過ごした。だけど、(試合で)優しくするとかは全然ない。全力で倒したいです」
7月11日には新設ネーションズチャンピオンシップのアイルランド代表戦がニューカッスルのマクドナルドジョーンズスタジアムであり、リザーブだったコストリーは前半32分に途中出場。故障者の発生に伴い、本職のFLではないCTBとしての緊急登板だった。20-35で敗れた後は、フィールドからスタンドにのぼって兄、おじらとたくさん写真を撮った。
「普段やっていないポジションでも、家族の前でいいパフォーマンスを出せたのが光栄でした。そういう人のおかげで私はここまで来ている。感謝と幸せな気持ちがあります」
今度の連戦も、2つ目のゲームが向こうのクイーンズランドカントリーバンクスタジアムである。コストリーは続ける。
「『行きますよ』という連絡は、来ています。今回はもしかしたら(オーストラリア代表の)黄色いジャージーを着てくるかもしれないですが、日本も応援してくれると思います」
話をしたのは7月29日。網走合宿で公開練習をした直後のことだ。
キャンプでは、モールの防御に関するセッションに注力する。18日までのネーションズチャンピオンシップで課題となったエリアだからだ。起点のラインアウトで空中の競り合いに挑んだ場合も、着地と同時に迷わずに身体を当てる。人と人との間へ頭を差し込む。
「ヒットファースト。あとはジャパンの低さ(にこだわる)。どれだけ相手の『下』に先に入って、押し込み、仕留める」
個人的には「ゴールドエフォート」にフォーカスする。短時間での連続的な高強度のプレーを促す、いまの日本代表独自の標語である。
「アタックでボールキャリーに参加をする場所を(常に)探し、ディフェンスでは(味方が)ラインブレイクされた後のチェイスやカバー(を意識)。私の得意なところであるスピードを活かして、ピンチの時に努力してチームを支えられたらなと」
まずは初戦を見据える。東大阪市花園ラグビー場での80分を通し、現体制が唱える『超速ラグビー』の真骨頂を示したい。倒れている時間を減らし、万事に先手を取って数的優位を作り続ける。
「適当に蹴るのではなく、前向きなマインドセットでスペースにボールを運ぶ。私たちのスピードとスキルのあるアスリートを活かす。『超速ラグビー』をしていけば、(日本の夏の)暑さもあってチャンスが生まれる」
網走には6日まで滞在する。
