長野県で32回の花園出場を誇る名門、岡谷工業高校ラグビー部が、7月11日に創部60周年記念イベントを開催した。会には現役部員をはじめ、OB・OG、保護者、長野県ラグビーフットボール協会および岡谷市ラグビーフットボール協会の関係者、地域のラグビースクール生やラグビークリニック参加者など、総勢約300名が集い、節目の年を祝った。
イベントは二部構成で実施。昼の部では記念セレモニーに続き、小中学生を対象としたラグビークリニックや甲府工業高校との招待試合、OB戦を行った。夜の部では記念式典・祝賀会を開催し、歴代監督や多くのOB・関係者が旧交を温めた。
ラグビークリニックには、同校OBで現在は大東文化大学ラグビー部コーチを務める星野将利氏、リーグワンのヤクルトレビンズ戸田所属で元セブンズ日本代表の大石力也氏をはじめ、元トップリーガー4名のOBが講師として参加。地域のラグビースクール生や一般参加の小中学生に、タックルやステップなどの基本を指導した。
招待試合の後にはOB戦も実施。若手OBによる「フレッシュズ」と、ベテランOBによる「ベテランズ」に分かれて熱戦を繰り広げた。ベテラン勢の予想以上の奮闘に会場は大いに沸き、予定時間終了後も「もう1本やりたい」と両チームから声が上がるほどの盛り上がりを見せ、急きょ追加試合が行われた。試合は、現在日体大でもコンビを組むSO五味侑也、CTBマヌ(ラコマイソソ・イマニエル)を中心に、展開力の勝ったフレッシュズが勝利した。
夜の記念式典・祝賀会には、初代監督の勝野徹先生をはじめ、歴代監督、長野県ラグビーフットボール協会、岡谷市ラグビーフットボール協会など、多くの来賓・関係者が出席。創部60年の歴史を振り返るとともに、今後のさらなる発展を誓い合った。また式典に先立ち、昨年逝去された元監督の勝野大氏をはじめ、50周年以降に亡くなられたOB・関係者へ黙祷を捧げ、その功績を偲んだ。
岡谷工業高校ラグビー部は1966年創部。全国高校ラグビー大会(花園)には32回出場し、約800名のOBを輩出してきた。一時は100名を超える部員を擁した時代もあったが、近年は少子化によるクラス数の減少や競技人口の減少により、部員確保が課題となっていた。
そうした中、2025年に白鳥憲之監督が復帰。前回の在任中には花園出場8回を果たし、2023年、2024年には高校日本代表スタッフとして海外遠征にも帯同した実績を持つ。復帰後は2年連続で10名以上の新入部員を迎え入れ、退部者ゼロで活動を続けるなど、チームは再び活気を取り戻している。
練習拠点である標高約900メートルの自然豊かな環境に位置する天然芝の「岡工第2グラウンド」は、高校生だけでなく、岡谷ウルブズラグビークラブや諏訪湖ラグビースクールも利用している。指導には多くのOBが携わり、次世代の育成とラグビーの普及にも積極的に取り組んでいる。
創部60周年を機に、これまで支えてきた多くの方々への感謝を胸に、岡谷工業高校ラグビー部は「地域に愛され、地域とともに歩むチーム」として、新たな歴史への一歩を踏み出した。
