ラグビー世界12カ国最強決定戦
ネーションズチャンピオンシップ
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ネーションズチャンピオンズシップ初戦でイタリア代表を27-10で下す直前、江良颯はエディー・ジョーンズヘッドコーチに手招きされていた。
「フィニッシャー、集まって」
決戦を翌日に控えて実施のジャージープレゼンテーションを終えると、16番の自身を含めた計8名のリザーブ組が個別に呼ばれたのだ。
引き合いに出されたのは、江良が怪我で行けなかった昨秋の欧州遠征での一戦だ。現地時間11月8日のアイルランド代表戦は、前半を10-17と競り合いながら終盤に突き放され10-41で屈した。
今回、ジョーンズは、当時の「フィニッシャー」ことベンチスタート組の「侍スタッツ」について言及した模様。勤勉さやプレーの影響力を表す独自の統計上、その日の「フィニッシャー」の働きが芳しくなかったと告げたようだ。今度のイタリア代表戦では「フィニッシャー」が大事だと、江良は叱咤激励された。
当日。24-10で迎えた後半17分に登場した。スクラムでの鋭いヒット、ボールを持った際の身を低くしての前進で爪痕を残した。身長172センチで体重106キロの24歳は、瞬発力で世界に挑める。
戦いながら心がけたのは、「ゴールド30」というチーム内のフレーズだ。
一連の流れが30秒間続くと仮定し、その間になるたけ多くプレーに参加すべしという意味である。理想を具現化するために、トレーニングスタッフに教わった「口からしっかり吸って口で吐く、その後は鼻から吸って口で吐く、次は鼻から吸って鼻で吐く」という呼吸法で、息が上がるのを防いだ。
『超速ラグビー』を謳う現体制のチームは、3期目に突入して「ともに超速」というテーマを打ち出してもいる。江良はこうだ。
「今年は『ともに超速』を意識してひとつの勝利に向けてやり続ける。『ゴールド30』も頭に入れたことが自分自身のハードワークにも繋がっています。日頃の練習からそう考えながらラグビーができているので、(本番でも)ストロングフィニッシュで相手を仕留めきれたと思います」
日本代表は11日、2戦目でアイルランド代表と再戦する。
向こうの世界ランクは3位。会場はオーストラリアのニューカッスルにあるマクドナルドジョーンズスタジアムだ。
今度も16番となった江良は、「(次戦までの)少ない時間でもひとりひとりが(戦術のすり合わせなどで)ハードワークできた。後半の重要性を理解して試合に挑めたら。自信をもって、日本を背負って戦うことができます」。向こうの多彩なアタックオプションを警戒し、連携の途切れない防御を貫きたいとも語った。
