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もう一度ラグビーを心から好きになることができた。アントン・レイナートブラウン[コベルコ神戸スティーラーズ]

2026.06.10

185センチ、95キロ。両サイドのCTBをこなす万能タイプで、献身的なディフェンスでもチームに貢献する(撮影:長尾亜紀)

 コベルコ神戸スティーラーズにリーグワン初優勝をもたらしたアントン・レイナートブラウンは、激闘の翌日、報道陣の前にサングラスをつけて現れた。

「今日はマイターンです」

 前日、盟友のアーディ・サベアが派手なサングラスを着用して取材に応じていた。「あのグッチーのサングラスは、アーディは買えるけど、僕は買えないよ」と笑う。

 優勝から一夜。アワードでベストフィフティーンの表彰を受けたCTBは、昨夜を思い出す。

「ロッカールームで素晴らしい時間を過ごしました。その後、ホテルに戻ってからはスポンサーやOBを招いたフォーマルな会があり、それから再びチームだけでバーに行きました。みんなで今シーズンを振り返りながら楽しく過ごすことができました」

 例年優勝メンバーの多くは、アルコールを体内に残したままこの式典に出席する。それを微塵も感じさせない31歳は、「誤魔化すのがうまいのかな」とにやける。

 神戸との契約は1年。チーフスからサバティカルを利用して来日した。

「私にとっては人生を変える経験でした。本当に大きな意味があった」と謝辞を述べる。

「もう一度ラグビーを心から好きになることができました。環境も、人も、神戸という街も素晴らしかったです。できることなら一生神戸に住みたいくらい」と続けた。

「日本人以上に素晴らしい人々はいないと思います。世界はこの国から学ぶべきことがたくさんあります。日本は世界でも最高の国の一つです」

 創設から5度目のシーズンを終えた、リーグワンにも最大の賛辞を送る。
「世界が理解していないのは、このリーグが世界最高レベルのリーグの一つだということです。優れた選手、優れたコーチ、そして素晴らしい競争環境があります」

「しかし、このリーグは本来受けるべき評価を十分に受けていません。実際にここへ来た人たちはみんな、このリーグがどれほど厳しく、レベルが高いかを理解しています。本当に世界最高峰のリーグの一つです」

 もし2027年のワールドカップで日本と戦うことになれば、再戦したい選手はいるか。そんな質問には、同僚の名前を挙げ、褒めちぎる。

「李承信です。もちろん、彼だけでなく神戸には世代を代表するような才能がたくさんいます。長い間見てきた中でも最高クラスの選手たちです。例えば上ノ坊(駿介)を見ていると、若い頃のウィル・ジョーダンを思い出します。出場機会をあまり得られなかった選手たちもワールドクラスのポテンシャルがある。彼らが成長し、成功していく姿を見るのが楽しみです」

 ニュージーランドでは19歳からプロラグビー選手となり、21歳から黒衣のジャージーを着続ける。積み重ねた代表キャップは88だ。

 それでいて謙虚。決して自分の成果をひけらかさない。

「確かにディフェンスリーダーとして動いていたけど、この後ウエールズ代表のディフェンスコーチになるピート・マーチィの貢献が大きいです。まだ若いコーチですが、私がこれまで指導を受けた中でも最高のコーチの一人です」

「私たちはみんなで努力を積み重ねてきました。明確なプランがありましたし、良い習慣を積み重ねていこうとよく話してきました。その積み重ねが昨日、まさに集大成と出せた。そのディフェンスを優勝に繋げられたのだと思います」

 少しのオフを挟めば、再びデイブ・レニーHCとの協働が始まる。「まずは代表に選ばれないといけません。そこにいるヘッドコーチに聞いてください」ととぼける。

 オールブラックスのHCとしてのレニーと会話をしたかと問われれば、日本語で「ちょっとね」。最後まで他者を称えて、インタビューを終えた。

「彼はすごくプロフェッショナルな人なので、そこはきっちりしています。レンズは私がプロキャリアをスタートさせた頃からずっと関わってくれていて、本当に素晴らしいコーチ、心から尊敬しています。当時から素晴らしいコーチでしたが、常に成長し続けようとする人です。彼のラグビーに関する知識は本当に驚異的。そしていまもなお、さらに良くなり続けています。これから何が起こるにせよ、彼の成功を願っています」

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