クボタスピアーズ船橋・東京ベイにとって、勝つべき理由が増えた。
キャプテンのマキシ ファウルアは、プレーオフ準々決勝の試合後の記者会見で、はじめに切り出した。
「まず試合のことを話す前に、今週チームとして本当に悲しいことがありました。ブラザーであるトゥパ(フィナウ)とオペティ(ヘル)のことです」
トゥパの妻であり、ヘルの姉であるロウェナさんが亡くなった。二人は母国のトンガに帰国。この試合には出場できなかった。
「今日の試合に向けては二人の思いも背負って、二人のためにという気持ちで戦いました。今日の勝利が少しでも二人の笑顔に繋がれば嬉しいです」
最終スコアは26-3。昨季のファイナリストによる注目カードで、2連覇中の東芝ブレイブルーパス東京を破った。
「絶対に勝ちに行く気持ちが本当に強かったし、決勝だと思って準備してきました。一つひとつのプレーにこだわってきたことが勝利に繋がったと思う。仲間を信じて80分間戦い抜けました」
ともに会見に登壇したフラン・ルディケHCは、「東芝は過去2年、リーグのスタンダードを上げてくれました。今日も80分間最後まで戦い続けなければならなかった。勝てたことが何よりよかった」と振り返った。
敗戦の学びを生かせた。レギュラーシーズン最後の試合となったコベルコ神戸スティーラーズ戦は、後半に自陣を抜け出せず逆転負け。この日はFBショーン・スティーブンソン中心に足技が光った。
「神戸戦で学んだことを改善できました。うまいことエリアを取ることができた。そして、東芝さんのアタッキングマインドが強い中で、タックルしてすぐ起き上がってまたタックルする、そうしたハードワーク、努力を見せてくれました」
テリトリーで上回り、ノートライに抑える堅守に繋げる。ブレイブルーパス対策にも余念がなかった。
「東芝にはエネルギーを与えてはいけない。特に(SOリッチー)モウンガ選手に好きなようにバックドアを使わせると、スペースにボールを運んでしまうのですが、そこのディフェンスは上手くいきました」
敵陣深くまで攻めてもなかなか取り切れなかった前半の課題も、ハーフタイムを経て修正できた。
話し合いでは「我慢するところは我慢する、オフロードをしなくていい場面では放らない」を共有。後半も依然として苦しみながらも、好機をスコアに変える回数を増やせた。
マキシ主将は「今日もいつもと変わらずオレンジアーミー(ファンの愛称)がたくさん来てくれて、本当に自分たちの力になりました。最高でした」と謝辞を示した。
