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【サクラセブンズ PICK UP PLAYERS】桜で叶った競演。大内田夏月[PEARLS]×大内田葉月[日体大女子]

2026.05.20

左から大内田葉月、大内田夏月©JRFU

 サクラセブンズで躍動する姉妹がいる。

 PEARLSの大内田夏月と、日体大2年の大内田葉月だ。

 代表デビューは昨年のアジアシリーズ。夏月は9月の中国大会、葉月は10月のスリランカ大会で、7人制では初めて桜のジャージーに袖を通した(夏月は15人制で1キャップ)。

 ワールドシリーズではレギュラーシーズン6大会のうち、夏月が5大会、葉月も4大会に出場。チーム内での存在感を高めている。

 九大医学部ラグビー部出身で消化器外科医の父、産業医の母のもとに生まれた5人きょうだいだ。長女の優月(元ながとブルーエンジェルス)と長男の陽冬(あきと)は、両親の影響も受けて医学の道に進む。優月は研修医、陽冬は筑波大医学群に学ぶ5年生である。

 四女の彩月は修猷館の3年生。2年前の「U18花園女子15人制」では葉月とともに出場した。

 そんなラグビー一家で育った夏月&葉月姉妹に、これまでの歩みを振り返ってもらい、素顔に迫った。

――はじめに名前について。姉妹4人には「月」、陽冬さんには太陽の「陽」が入っていますね。

夏月(姉) パパ(研宙/けんおき)の名前に宇宙の「宙」が入っている
からかな…。

葉月(妹) 理由は絶対に聞いてるとは思うんですけど…。忘れちゃいました(笑)。

――きょうだい間の関係性は。

夏月 どうだろう…。いまは私たち仲良いよね。

葉月 実家に戻ってもここが仲良いかな。テンションが合うんです!

――それぞれどう呼び合っていますか。

夏月 ゆず、なつ、あきと、はーちゃん、さーちゃんです。

――下二人は「ちゃん」付け。

葉月 2文字で呼びづらいからですね。

――それぞれ性格に違いは。

夏月 ゆずは冷静だよね。

葉月 うっかりしてるところもあるけど(笑)。なつは明るいです。あきとはマジ自由って感じ。

夏月 あと頭が良い(笑)。はーちゃんは年下って感じです。

葉月 意志が強いだけでしょ。

夏月 悪く言えばわがまま。それを見ているからなのか、さーちゃんは落ち着いてる。

葉月 オイ!でも、上の人を見て学んでるのはマジであるよね。

――お互いの選手としての特徴を教えてください。

葉月 なつは器用でスピードもある。

夏月 はーちゃんはフィジカルが強い。ディフェンスのレンジも広くて、タックルもすごいです。

――強みはどう磨いてきましたか。

夏月 スピードは小さい頃から運動が好きで、よく走っていたので身についたと思います。日体でスピードトレや筋トレをしっかりするようになってより速くなったのかな。細かいスキルは、結構家族でビデオ見て…。

葉月 2対1とかもしてたよね。

夏月 3対2、3対3ぐらいまでやってたね。ママも入って。

――大内田家でセブンズチームが組めますね。

夏月 ママできるかな…(笑)。挑戦できる、やってみる環境がありました。試行錯誤してお互い言い合う時間があったのは大きかったです。

――家族同士だとミスしても暗い雰囲気にならないそうですね。

夏月 毎週やってたよね。土曜の午後、祝日とか。

葉月 小学生ぐらいまでやってたと思います。

――家族みんなで試合映像を見る。

夏月 強制ではないです(笑)。帰ってきたらビデオが流れていて、みんなそこにいるので。反省会が始まって…。

――葉月さんは強みをどう伸ばした。

葉月 フィジカルは…日体に入ってからゴツくなりました。

夏月 いや、(聞かれているのは)ゴツくなった理由でしょ。

葉月 日体のウエートは結構キツいです!週に4回やってます。大学でこんな「フィジかれる」とは思っ
てなかったです。そういうキャラクターではなかったので。

――夏月さんはきょうだい4人と異なり高校は筑紫に進みました。

夏月 高校を決める時に、ラグビーを第一に考えようと。勉強も頑張るけど、ゆずとは違う道に進もうと思いました。筑紫はラグビーの環境がすごく整っていて、男子と一緒に練習したり、試合にも出られます。スピード、フィジカルを体感できたのはすごく良い経験でした。

――葉月さんは姉に続かなかった。

葉月 筑紫は遠くて…(笑)。

――彩月さんも修猷館ですね。一番上手いと聞いたことがあります。

夏月 そうですね。私やはーちゃんが高校生だった時より上手いです。

葉月 レベルが上がってるよね。女子ラグビー自体の。

――みなさんと一緒に練習できているのも大きい。

葉月 見て学べますね。

夏月 自分たちが高校生で習得したスキルをさーちゃんは小学生の時に練習するし、一緒に始められるのは大きいと思います。

――まさに英才教育ですね。サクラセブンズで一緒にプレーするまで、お互いの活躍はどう見ていました。

葉月 サクラフィフティーンではデビュー戦(2024年5月の香港戦)で4トライ!すごいなって。

夏月 はーちゃんは高1で(U18女子SDSの)NZ遠征に参加していたし、高3では国体もNZ(グロー
バルユースセブンズ)でも優勝して大会MVPに選ばれて…。さーちゃんも出ていたので、二人とも上手い
なあと思ってました。

――お互いの試合を見る時はライバルとして、もしくは姉妹として見る。

葉月 姉として見てるかも、です。

夏月 違うカテゴリーにいる時は妹として見てました。いまはライバルですね。もちろん頑張れとも思うし、一番支え合える存在です。

葉月 バチバチって感じじゃないよね。アドバイスも一番言いやすいし、なんでも聞きやすい。

――4歳差なので大学も入れ違いだった。

葉月 一緒にできたのはミニ国(国スポ予選)ぐらいでした。ずっとやりたかったです。サクラセブンズで叶ったよね。

夏月 うん、叶った。

――ワールドシリーズを経験して。

夏月 思ったよりも、日本のラグビーができれば通用する。ただ、個人としてはもっと成長していかないと、世界で活躍する選手にはなれないと思っています。

葉月 一つひとつの本当に細かいプレーで勝敗が変わるなと感じているので、まずはそこを丁寧にやっていきたいです。

――葉月さんは高校時代に何度もNZやオーストラリアに勝ってきました。決して敵わない相手ではない。

葉月 やることをやれば、勝負できる相手だと思っています。

――気に入った遠征先はありましたか。

夏月 パースです。ホテルの真ん前がビーチできれいでした。

葉月 パースはでもめっちゃ暑かったよね。私はニューヨークです!1時間くらいだったけどタイムズスクエアとかに行けて楽しかった。

――ちなみに15人制への興味は。

葉月 あります!

夏月 15人制も好きなので、一緒に出られたらいいね。

――その時には彩月さんも競争に加わっているかもしれません。

夏月 そうなったら嬉しいです。

葉月 早ければ来年!

――それだけ可能性を感じている。

夏月 足はすでに私より速いよね(笑)。

――4月17日からワールドチャンピオンシップが始まります。

葉月 どの試合もタフなゲームになると思うけど、勝ち切れるようになりたいです。最近はそこができていないので。

夏月 来年に繋げるためには最低でもベスト8以上にならないといけない。まずは自分のやるべきことをしっかりやって、得点を取り切れる選手になりたいです。

※ラグビーマガジン6月号(4月24日発売)の「セブンズ女子日本代表特集」を再編集し掲載。掲載情報は4月15日時点。

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