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「プレッシャーは大好きです」。サム・ケレビ[浦安D-Rocks/CTB]

2026.05.20

186センチ、106キロのCTBでワラビーズのキャップ数は50。2019年に来日し、サントリーを経て2023年に浦安D-Rocks加入©JRLO

 浦安D-RocksのCTB、サム・ケレビが復調している。

 チームはレギュラーシーズンを5勝13敗の11位と下位で終えながら、個人スタッツで奮闘。210回のボールキャリー数はリーグ2位、98回のディフェンス突破は3位、1155メートルのゲインメーターは6位、22回のオフロードパス数は8位と、アタックで軒並み高いパフォーマンスを示した。

「周りの人から好調と思われることは本当に嬉しいことです。自分の仕事はアタックでもディフェンスでも勢いを生み出し、相手の勢いを止めることですが、ディフェンスではまだまだ期待通りのパフォーマンスではありません。例え個人が良くてもチームとして結果が出ていなければ、自分にはもっとできることがあるのではないかと考えます」

 謙虚な姿勢を崩さないが、好調に映るわけを問うと、こう返した。

「S&Cの奥野(純平)コーチ、竹川(知臣)コーチがすごく大きな役割を担ってくれました。プレシーズンでランニングをめちゃくちゃしたんです。日本のラグビーはすごく展開が速いので、そこに向けての準備はいつも怠らないようにしてます。ただ、まだまだですね。オフザボールでの運動量は課題です」

 シーズンに入ってからも「影の努力」を欠かさない。週末の試合に向けた準備にはルーティンがある。
 起床は5時半。クラブハウスでトレーニングを始めるのは6時半だ。

 リハビリテーションスペシャリストの肩書きでチームにつくバレンド・ステイン氏のもとで、さまざまなメニューをおこなうという。

「(スーパーラグビーの)レッズやワラビーズで学んだ若い頃からの習慣です。私は貧しい家庭で育ったので、ラグビーで成功することをモチベーションに頑張ってきましたが、ある時からモチベーションに頼るのではなく、日々のルーティンを守るという規律に変わっていきました。
 誰よりも早くクラブハウスに来ている自負がありますし、そうした影の準備があるからこそパフォーマンスはついてくる。キックオフよりも前に自分の準備は終わっています。週末に良いパフォーマンスができたとしても、それは副産物に過ぎないということです」

 最前線で戦い続けるプロフェッショナルラグビー選手としての矜持が滲む。
 一方で2019年、2023年とワールドカップに二度出場した32歳は、2024年11月のウエールズ戦を最後にテストマッチの舞台からは離れている。

 待望論こそあるものの、ワラビーズのジョー・シュミットHCは国内でプレーする選手を重視してきた。
 現時点では次期ヘッドコーチのレス・キスともコンタクトは取っていないという。

「ゆくゆくは絶対に戻りたいと思っています。国のために戦うことはすごく誇り高いものです。ただ、セレクションは自分にコントロールできるものではありません。いまはD-Rocksに集中しています。目の前のことにフォーカスするのみです」と語り、こう続けた。

「仲間のために努力をすることは当たり前のことです。仲間にも努力を要求するのであれば、それ以上に自分は頑張らなければいけない。チームをリードすることも自分の仕事の一部だと捉えて、肉体的にも精神的にもチームにすべてを捧げる意識で取り組んでいます」

 5月23日からは清水建設江東ブルーシャークスとの入替戦に臨む。「リーグ戦とはまったく違う」としながら、「個人的にはそうしたプレッシャーは大好きです」と心強い。

「チャレンジとして受け止める。楽しみにして試合に挑みたいと思います」

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