身長190センチ、体重92キロの恵まれた体躯でゆったりとしたシルエットのファッションを好むショーン・スティーブンソンは、私服よりタイトなジャージィ姿でもなおスケールの大きなプレーで観客を楽しませる。
5月10日、都内のスピアーズえどりくフィールド。今季から本格的に参戦するジャパンラグビーリーグワン1部の第18節に出た。
ホストのクボタスピアーズ船橋・東京ベイの先発FBとして、前半12分、味方HOのマルコム・マークスが倒れながら放つパスを走りながらキャッチ。スピードはそのままに目の前の防御をひらひらとかわし、敵陣22メートル線付近まで約30メートルを走った。
足技でも光った。自分たちの反則をきっかけに14-17と勝ち越された後半37分以降、蹴り合いでロングキックを2連発。ふたつめを50:22キックとし、一時逆転のトライをお膳立てした。
結局は、コベルコ神戸スティーラーズに19-24と惜敗してレギュラーシーズン首位通過を許した。自軍は12チーム中3位。
すでに頂点を争うプレーオフへの進出を決めた者同士の戦いを、惜しくも落とした。その事実を踏まえ、15番は淡々と振り返った。
「スタートはよかった。チームのやることができていた。ただ後半はずっと相手にボールを持たれていて、ペナルティーを与えすぎていた。あれだけ相手に勢いを与えたら何もできずに好きなことをやられてしまう」
自身は劣勢の後半も守りで存在感を示したが、得意のキックを放つ機会は限られた。向こうが戦法を変えてきたためだという。
「(前半に)いいキックがいくつかあり、それ自体はよかった。ただ後半は神戸がハイボールを増やし過ぎて、私は(間合いを取っての捕球が減ったことで)蹴る機会が失われた。自分自身がどれだけプレーに関わるか、修正したいです」
29歳。前年度までは長らく母国ニュージーランドのチーフスでプレーし、代表キャップ1を取るなどキャリアを積み上げてきた。
スピアーズへは2季ぶりのプレーオフ行きを決めた昨季も一時的に在籍し、豪快なオフロードパスをはじめとした圧倒的なパフォーマンスを披露。その流れをいまも継続させる。
クラブにとり2022年度以来の日本一へ、ファッションリーダーでありファンタジスタのスティーブンソンは「神戸とはまた(組み合わせ上再戦の可能性がある)決勝で戦いたい」と前を見る。
