■NTTリーグワン2025-26 D1第12節
3月22日@秩父宮ラグビー場(東京)
【三重H 24-22 BL東京】
5連敗で迎える第12節。これ以上黒星が重なれば、優勝はおろかプレーオフ進出にも黄信号が点る。しかも相手はその連敗が始まった最初の相手である三重ホンダヒートだ。ディフェンディングチャンピオンの東芝ブレイブルーパス東京にとって、3月22日の秩父宮ラグビー場でのホストゲームは燃える材料がそろっていた。
初お披露目となる全身ピンクのサードジャージーでこのゲームに臨んだブレイブルーパス。立ち上がりから気迫みなぎるコンタクトを連発してモメンタムを生み出すと、開始6分に中盤の連続展開からSOリッチー・モウンガが鋭いステップで抜け出し、そのまま走り切って先制トライを刻む。
しかし三重から遠征のヒートも引き下がらない。18分に相手陣22メートル線内でマイボールラインアウトのチャンスをつかむと、ピールオフのムーブからHOテビタ・イカニヴェレ→FLアセリ・マシヴォウとつないでラインブレイク。そのままマシヴォウが右中間になだれ込み、7-5と逆転した。
その後も迫力満点のコリジョンバトルが繰り広げられる中、お互いにいいポジションで複数回のアタックチャンスを作り出したが、相手の堅守に阻まれ、しばらくスコアは膠着する。
39分に中盤の連続展開からヒートのCTB岡野喬吾が抜け出したシーンは、一連のプレーでオブストラクションがあったというTMO判定によりトライキャンセルに。そこからブレイブルーパスも相手陣22メートル線内に攻め込んだが、ここはヒートが粘り強く体を当ててエラーを誘発する。結果的に前半は7-5とヒートが先行して折り返した。
ようやく次のスコアが刻まれたのは後半8分だ。相手陣のレッドゾーンでFKを得たブレイブルーパスは、タップキックから強いランナーを縦に走り込ませてトライラインに肉薄。最後はHOアンドリュー・マカリオが防御の壁を突き抜け、12-7と逆転する。
しかしヒートもすかさず反撃に転じ、17分過ぎから相手陣の深い位置へ攻め入ると、ゴール前でペナルティを獲得。タップキックから近場をパワープレーで押し込み、途中出場のWTB山下楽平が中央に飛び込んで14-12とふたたび前に出る。
さらに続く23分には自陣でのBK展開でWTBポルトリッジがビッグゲイン。そのままたたみかけてトライラインに迫り、WTBテビタ・リーがチーム3本目のトライを挙げる。これで21-12とリードは9点差に広がった。
土俵際まで追い詰められたブレイブルーパスもここで意地を見せ、33分に相手ゴール前でペナルティをつかむと、SOモウンガがクイックタップでBKへ。そのまま勢いに乗って近場を前進し、FLアフ・オフィナがポスト右にねじ込む。さらに自陣からのNO8リーチ マイケルのビッグゲインを起点に一気に陣地を盛り返し、37分にモウンガがポスト右からのPGを成功。22-21と土壇場で試合をひっくり返した。
だが、ゲームはこれで終わらなかった。続くキックオフからの攻防でブレイブルーパスのCTBセタ・タマニバルにデリバレイトノックフォワードがあり、イエローカードが出される。このペナルティからCTBダーウィッド・ケラーマンが狙った右中間約45メートルのPGは惜しくも左へ逸れたが、その直後にもラックでブレイブルーパスがペナルティをおかし、ヒートに再度PGチャンスが舞い込む。
角度はほぼ正面だが、距離はすぐ前に蹴ったものと同じ約45メートル。重苦しいプレッシャーがフィールドに張り詰める中、ケラーマンが蹴ったボールはまっすぐに飛んでHポールの間を通過する。24-22。直後にフルタイムの笛が鳴り響き、ヒートが劇的な逆転勝利を収めた。
