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田中健想[早大/WTB]がJTSで学ぶSHのプレー。「自分の幅が広がる」スキルの獲得目指す。

2026.02.26

鋭く切り込む田中健想(撮影:木村大輔)

 将来の日本代表選手の育成加速を目的とした「JAPAN TALENT SQUADプログラム2026」(JTS)に、早大のプレーヤーとして唯一参加している田中健想が「個」の成長のため、新たな取り組みを始めた。

 ルーキーイヤーの2024年度は関東大学対抗戦Aで14トライを奪い、最多トライゲッターの個人タイトルを獲得した田中健想。本職はWTBだが、今回のJTSではSHとしてプレーする機会を与えられている。メディアに公開された2月23日のトレーニングでは、個人練習の時間で元SHの麻田一平コーチングコーディネーターからマンツーマンで指導を受けながら、ブレイクダウンからの球出しを繰り返しおこなっていた。

 エディー・ジョーンズHCからの提案を貴重なチャンスととらえ、SHのプレーを学ぶことを決めた。「中学校の時に少しやったことがあるぐらいで、ほぼ素人なんです」ということもあり、まだ慣れない点も多いが「考えすぎず、パスはしっかり放って。WTBとしてのスキルのランや体を当てるところは自分の強みを出しながらやっています」。発案者のジョーンズHCは「9番をやるチャンスを与えたかった。でも、ちょっと頭はWTBのまま(笑)」とコメントし、成長を見守っている。

 WTBとSHは共にクイックネスが求められるポジションで、南アフリカ代表グラント・ウィリアムズや早大OBで静岡ブルーレヴズの細矢聖樹など高いレベルでユーティリティーなパフォーマンスを発揮する選手も多数いる。「どっちもできたら、自分の幅が広がる」高次元のスキルを手にするため、JTSでトレーニングに励む。

 田中は昨年、JTSを経てU23日本代表に選出され、オーストラリア遠征に参加。3試合に出場した現地で強い刺激を受けた。あの時から1年、ラグビープレーヤーとして「上に行きたい」という思いを満たすため、再びオーストラリアで有意義な経験を積みたい。

「僕の世代で世界で戦っている選手も多くいるので。そういった人たちからの刺激を生で感じて、自分のプレーであったり、早稲田のラグビーにも還元したいです」

 早大では2年連続で全国大学選手権・決勝で敗れ、失意を味わった。3年生となり臨む新シーズン、伸びしろとして意識するのは、今年度の決勝・明大戦(1月11日⚫︎10-22)でもゲームのポイントとなったハイボールへの対応だ。加えて「自分がもっと積極的にボールを触る意識があれば、得意のランを見せられる場面が増えると思うので、シーズンを通してやっていきたいです」と意気込む。

「個」の成長を加速させるJTSの場で得た経験と学びを、未来につなげたい。

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