2月2日に発表されたラグビー日本代表の候補スコッドに、自分の名前がなかった。昨年ジャパンに初選出された北村瞬太郎は、その事実に動じることはない。
「色んな人に聞かれますが、いまはレヴズで日本一になるためにラグビーをしている。(リスト外になったことで)『やってやろう』と思ってしまうと、自分が目立とうというプレーを選択してしまう(のでよくない)」
藤井雄一郎監督率いる静岡ブルーレヴズの一員として、国内リーグワン1部優勝を目指す。その一心だ。
「(努めて)気持ちを落ち着かせる…ということもなく、『あ、外れたんだ』という感覚でいます。周りの目線を気にせず、チームや藤井さんの信頼を得るためにどうすればいいかを考えられる」
身長168センチ、体重77キロの23歳。攻めの起点のSHを担う。
実質1年目の昨季は、新人賞に輝いた。出身の立命館大では接点周りでのサイドアタックを持ち味としていたが、ブルーレヴズでは展開重視の方針を踏まえて簡潔なさばきを重視。その延長線上で、抜けた味方へのサポートプレーが増えた。プレーオフを含め1部トップタイの15トライをマークした。
昨年12月中旬から進行中の新シーズンでは、もどかしさを抱える。
「去年活躍した選手が見られ(マークされ)出して、なかなかラインブレイクが起きず、自分の強み(援護時の加速)が活かせていない…というのはあります」
一時は先発から外れ、藤井監督にはゲームコントロールについて学ぶよう指摘された。コベルコ神戸スティーラーズとの第7節(神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)では、45-60と打ち合いで屈した。守りの統率、タックルの質も改善したいと話す。
「(防御の)システムは悪くない。ただ、個々のタックルが…。今季はアグレッシブな防御ができずにボールを獲り返せず、アタックをする時間も少ない。これは去年できていたことで、できないはずがない。ただ、きっかけがあれば僕も含めて戻ってくる」
現在3勝4敗と負け越して12チーム中6位につく。2月14日の第8節では、本拠地のヤマハスタジアムへ前年度準優勝のクボタスピアーズ船橋・東京ベイを迎える。決意はストレートだ。
「今週は、(防御で)刺さります!」
前年度はレギュラーシーズン4位となり、リーグワン発足後初のプレーオフ行きを果たした。組織的な動きで好ランナーへスペースを与え、大きな突破を重ねた結果だ。その流れを加速させた北村は、これから観戦に来る愛好家へ爆発的なショーを披露したいと誓う。
「見ている人たちは去年(好成績)を知ってしまっている。だから、もっと興奮するような、心を動かすような試合を何度もしていきたいです。見ていて面白いラグビーができるチームだと思うので、それをどんどん出していきます」
練習公開日のあった12日には、定期的に来日するレフリングアドバイザーのクリス・ポロック氏と青空ミーティング。向こう数試合で留意すべきプレーについて聞いた。準備に抜かりはない。
