復帰戦であり日本デビュー戦を華々しく飾った。
オーストラリア代表30キャップのノア・ロレシオが1月31日に立ったのは、東京は八王子市にある上柚木公園陸上競技場。公式観客数が1515人のスタジアムにあって、国内リーグワン2部の第5節に出場した。
入ったばかりの豊田自動織機シャトルズのSOとして先発フル出場。防御を引き寄せながらのパスで味方走者を活かし、日野レッドドルフィンズを62-12で下しチーム3勝目を挙げた。
昨夏、首を怪我してしばらくフィールドを離れていた身長179センチ、体重89キロの26歳は、笑みを交えて振り返った。
「感覚はとてもいいです。基本的なことを大事にしようとゲームに臨んだ結果、色々なプレーがうまくいきました。約6ヶ月ぶりの復帰。楽しかったです。素晴らしいチームでの初めてのプレーと初めての勝利、嬉しく思います」
繰り返すのは、周りへの感謝だ。
「リハビリのプランをこなし、直前の練習でもしっかりコンタクトをして、自信を持ってきょうを迎えました。シャトルズはもちろんオーストラリア代表のメディカルも私を支えてくれました。周りのおかげです」
この人とのコンビネーションでチャンスを作ったCTBの市川敬太曰く、新司令塔は「ミーティングでも発言力がある。すぐにチームにコミットしようとしていました。さすが、ワールドクラスという感じです」。今季加入のクラブへコミットする姿勢が評価されたため、徳野洋一ヘッドコーチも競技再開から間もないロレシオを迷わずスターターに据えられた。
「当初からきょうが(復帰戦の)ターゲットでした。それまでの間、高強度のトレーニングができていました。またオフフィールドを含め、チームメイトから認められるような取り組む姿勢、パフォーマンスが見られた。そのため予定通り、チャンスを与えました。彼は『速く』も、『遅く』もプレーできる。(この日も)ワールドクラスの経験値が垣間見えました」
当の本人は「特別なことをした覚えはない。自分らしくあろうとしただけです」。仕事の一環として仲間と繋がっていたと言いたげ。欠場中も給水係としてシャトルズの試合を見てきたため、この午後の選択がシャープになったと語る。
プロ生活のほとんどを母国のオーストラリアで過ごしてきたが、2023年にはフランスのトゥーロンにも在籍。非英語圏での競技生活にも前向きだ。
「ラグビーにおけるコミュニケーションは問題ありません。普段のそれではまだ困ることもありますが、日本語のレッスンを通してもっとよくなる。異なる環境でプレーをすることに関しては慣れています」
国際舞台へのカムバックが待たれるなか、「招集されれば嬉しい。ただ、いまはシャトルズでの活動に集中します」。混戦の2部で1部昇格を目指す水色の集団に、頼れる主軸がやってきた。
