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ブルーレヴズらしい若者。ダニエル・マイアヴァ、身体能力と勤勉さでデビュー戦飾る。

2026.01.28

ダニエル・マイアヴァ[静岡BR/LO](©︎JRLO)

 いきなりインパクトを残した。

 静岡ブルーレヴズのダニエル・マイアヴァは、ジャパンラグビーリーグワン1部でのデビュー戦を飾った。

「コーチ陣が信頼してくれたこと、最終的に勝ち切れたことを嬉しく思います」

 後半12分に退くまで、強烈なロータックル、モール防御で奮闘した。

 前半26分頃には自陣ゴール前で、接点の周りを突進しようとする大型選手を捕まえた。そのまま押し返した。

「ボールキャリーは他の選手がたくさんしてくれていました。それなら自分はいいタックルをしようと思いました。そうして(力を)証明したかったのです」

 この話題で本人が挙げるのは、防御担当の堀川隆延アシスタントコーチに授かった言葉だ。

「ホリさんからは、ディフェンスにはプライドを持とうと言われてきました。相手にスペースを与えず、絶対に引かないんだ…とも」

 トヨタヴェルブリッツを43-19で下し、チーム3勝目を挙げた。

「私はここにいることに満足しています。ブルーレヴズの仲間が大好きです」

 身長194センチ、体重116キロの22歳。サモア出身の両親を持つ。

 人生のほとんどをオーストラリアで過ごし、2022年からの3シーズンは地元メルボルンのレベルズとサインし、国際リーグのスーパーラグビーに参加。その間には、20歳以下オーストラリア代表にも選ばれた。

 ‘25年にはニュージーランドの地域代表選手権へ、サウスランドの一員として参戦。同国ヘイスティング生まれとあり、「生まれた場所と繋がる感覚で戦いたかった」という。

 来日の縁を掴んだのはありがたかった。「神に感謝したい。もともと日本の文化が好きだったので」と頷く。

「人は親切。互いに尊重する気持ちも素晴らしいです。また食べ物も。焼肉、大好きです」

 マイアヴァ獲得の経緯は。就任3季目の藤井雄一郎監督はそう聞かれ、「若い外国人選手を獲りたかった」と話す。

 ブルーレヴズは現体制発足前から、原石の発掘、育成を文化としてきた。藤井が率いるようになってからも、摂南大出身でFLのヴェティ・トゥポウ、元立命館大主将でSHの北村瞬太郎らを日本代表となるまでに育てている。指揮官はこうも続ける。

「若い選手をコーチングすることは、自分たちの財産になる」

 今回の抜擢については、かねてスターターになることの多かったジャスティン・サングスターが「3日前にお腹が痛くなった」ことが背景にあったと説く。さらに付け足す。

「どっか(いずれかのタイミングで)で出したいなと思った。本人は気合いが入っていいプレーをしていた。(チーム内で)いい競争ができているかなと。(マイアヴァは)本当にスピードがあり、低いタックルが上手。パスのスキルもあります。ラインアウトのサインも間違えない。今後、もっとよくなっていくと思います」

 信頼するのは主力組も同じだ。36歳のHOで、’14年度の日本選手権制覇も主力として経験する日野剛志は、海外からやって来た新人に太鼓判を押す。

「彼が素晴らしい選手なのは皆がわかっていました。チームのルールを守り、献身的な動きができる。派手さがあるだけじゃなく、しっかりと身体を当てられて、賢くもあります。だからメンバーに入った時も、絶対にすごいプレーをしてくれるだろうと(見ていた)。いい人間性で、若いし、もっと成長してくれると思います」

 来るべき場所に来たような澄んだ瞳のマイアヴァ。コーチ兼任でCTBのヴィリアミ・タヒトゥアがメンターで、2歳年下でPRのシアレ・マヒナがよい友人なのだと笑う。

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