やるしかない。力強い宣言だ。
京産大ラグビー部4年のシオネ・ポルテレは、1月2日、東京・国立競技場で大学選手権準決勝にNO8で先発する。クラブにとって5シーズン連続となるセミファイナルへ、こう決意した。
「僕は(このステージに)3回。慣れています。歴史を変えないと、京産大に来た意味がないと思っています」
前年度のこの舞台では、早大に19―31で敗れた。自身は前日練習で肉離れがあり、当日は後半12分に交替。不完全燃焼に終わった。
当時1学年上のLOで現在コベルコ神戸スティーラーズのNO8であるソロモネ・フナキに奮起を促されるなか、自分を見つめ直した。
身体を整えたのだ。怪我のリスクを抑えるために普段からマッサージを施してもらったり、入浴時、さらには「悪い人を探す、長い映画」を見る就寝前の自由時間に、入念にストレッチをしたりした。睡眠にもこだわった。
加えて184センチの身長に対し、体重を「118キロ」から「112キロ」に絞った。動きのきれを取り戻した。食事後に動くことのない夜に、エネルギー源の炭水化物を摂らないようにした結果だ。
「去年は、米がうまくてずっと食べていました! でも今年は、夜は例えばチキンが出たら、それとサラダだけ。その後は腹が減ったら水だけ飲んで寝る」
今季の京産大は苦しみながら勝ち上がってきた。加盟する関西大学Aリーグでは2季続けて2位。11月30日、東大阪市花園ラグビー場で首位の天理大には15-47で敗れていた。
しかし12月20日、大阪・ヤンマースタジアム長居での選手権準々決勝では、関東大学リーグ戦1位の東海大にラストワンプレーで逆転して26—24で勝った。
さかのぼって始動時は10人のリーダーを敷き、秋にFLの伊藤森心が主将に就任。就任5年目の廣瀬佳司監督はこう見る。
「今年は苦しい試合を勝ってきています。選手の結束力に自信を持っています」
ポルテレも頷く。
「強いチームでは、主将を皆がフォローする。かなり、よくなってきました」
今回、戦うのは明大。一昨季の選手権で30-52と敗れた難敵は、この冬までに関東大学対抗戦Aを制している。順調に映る。
団結力で険しい山を乗り越えたい京産大にあって、翌年度からリーグワンに挑むポルテレは持ち前のパワーを活かす。
国立の舞台では、自身と同じ位置の主力選手、別なポジションの攻撃の柱を見つけて果敢に突進、タックルを仕掛けるつもりだ。
来日後に入った目黒学院高では最前列のPRを、京産大入りの直後には端側のWTBを務めたビッグスケールの才能は、その論旨をストレートに明かして微笑んでいた。
