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つかんだ「重要な勝利」。リッチー・モウンガ[東芝ブレイブルーパス東京/SO]が見つめ直したスタンダード。

2025.12.22

精度の高いキックで試合をコントロールしたリッチー・モウンガ[BL東京/SO](©︎JRLO)

 東芝ブレイブルーパス東京のSOリッチー・モウンガがリーグワンD1第2節・静岡ブルーレヴズ戦(12月21日・ヤマハスタジアム⚪︎26-22)に出場。先制トライをマークするなど優れたパフォーマンスを発揮し、チームの今季初勝利に大きく貢献した。

 前半6分のラインアウトから左サイドへの展開で、バックドアから走り込みボールを受けるとパスダミーを入れながら相手ディフェンスラインを突破、左中間へ走り抜けチームと自身の今季初得点となる先制トライを奪った。

 前半19分にはハーフウェイライン付近のラインアウトから低い弾道で蹴ったボールが、敵陣22mラインを超えてタッチを割り50:22成功。ブレイブルーパスのテリトリーを前に押し進めた。

 80分間を通して雨が降り注いだ中で、積極的にキックを駆使しながらゲームをマネジメント。後半3分に敵陣10mライン付近から試みたDGはバーに当たり阻まれるも、フィールドでアタックマインドを示し続け、4点差の激戦を制したチームを牽引した。

 今季限りでの退団が決まっているモウンガのリーグワン3季目。ブレイブルーパスの3連覇を目指し好スタートを切るべく臨んだ14日の2025-26シーズン開幕戦は、昨季4位の埼玉パナソニックワイルドナイツに0-46という衝撃的なスコアで完封負けを喫した。モウンガ自身も精彩を欠いてキックなどでミスが重なり、チームに勢いをもたらすことができなかった。

「埼玉WK戦は『東芝スタンダード』ではなかったので、細かいところから一つずつ見つめ直しました」という強い反省と覚悟のもと進めた第2節への準備。埼玉WK戦では21ものペナルティを献上したが、静岡BR戦ではこの数を15に減らすことができたチームの規律面の修正には手応えを示した。

 雨天のコンディションで前進のためのキックを多用。「相手陣内に入ったら、よりダイレクトに自分たちのスタイルでボールを動かしつつ、勢いよく前に出られるように」という意識でブレイブルーパスのアタックを組み立てた。

 厳しい状況の中でつかんだ「重要な勝利」を機に、今後のシーズンで一段階上のスタンダードを示すことができるか。

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