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東芝ブレイブルーパス東京の開幕戦「4万人プロジェクト」進行中。ブラックアダーHC「積み上げてきたものに自信」

2025.12.06

質問に耳を傾けるブラックアダーHC(撮影:木村大輔)

 リーグワン2連覇中の東芝ブレイブルーパス東京は開幕戦を約1週間後に控えた12月5日、記者会見を開き薫田真広 代表取締役社長兼GMとトッド・ブラックアダー ヘッドコーチがチームの現状を語った。

 ブレイブルーパスは12月14日の開幕戦(対埼玉パナソニックワイルドナイツ)にて、味の素スタジアムを埋め尽くす観客動員を目指す「4万人プロジェクト」を進めている。薫田社長は「発券は4万人を超えた」ことを明かした。

 この内訳は販売チケットが1万枚超で、残りは招待チケットだという。薫田社長は開幕戦という大舞台で招待キャンペーンを展開する意義について「子どもたちにラグビーを知っていただく、そしてラグビーのポテンシャルを世の中に知っていただきたい」とし、無料招待による新規来場からリピート、定着を見込んだ「次につながる投資」であると述べた。

 トッド・ブラックアダーHCは2連覇を達成した昨季のリーグワン決勝(6月1日/対クボタスピアーズ船橋・東京ベイ⚪︎18-13)を振り返り、5点差でリードしていた終盤のゲームマネジメントの反省を語った。

 特に最後の1分間は「そのためのストラクチャーを準備していましたが、チームとして何をしたらいいかわからない」状況に陥ったが、勝ち切ることができた。「優勝して、ほっとしたと同時に、まだ伸び代があり、成長の余地がある」と感じた当時の心境を明かした。

 こうしたマインドを持って臨んだプレシーズンは「チームとして緊張感のある展開でも自分たちの求める基礎スキルを発揮できるかという伸び代へ向き合うこと、選手層の厚みを出すため若手だけではなくチーム全員が競って全体のレベル差を縮めていくことにフォーカスした」。

「ここまでのプレシーズンで積み上げてきたものには自信を持っている」と順調な進捗状況を語った。

 昨季バイスキャプテンを務めたHO原田衛はスーパーラグビー・パシフィック(SRP)のモアナ・パシフィカに、日本代表キャプテンのLOワーナー・ディアンズも同じSRPのハリケーンズに移籍する。キープレーヤーを欠くことで「短期的には、2人がいないことは東芝というチームにとっては必ずしも良いことではないし少し残念、抜けた穴は少なからずある」と影響を述べた。

 一方で「長期的には彼らが海外で良い経験をして、より良い選手となって、違う視点を持って東芝に帰ってきてくれた時には、チームにとってプラスになる」と意義を語った。

 特に初の海外挑戦となる原田について「違う文化で、日本語が通じない環境でやる中で、これまでなかった視点が持てるようになる。戻ってきた時には、より多角的に物を見れるようになるのではないか」と成長への期待を寄せた。

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