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日本代表・為房慶次朗、スクラム大国ジョージア代表とのバトルを展望する。

2025.11.20

日本時間11月17日、取材に応えた為房慶次朗(©︎JRFU)

ラグビー日本代表戦 4週連続WOWOWで!
11/22(土)午後8:45「日本vsジョージア」ライブ配信

 ラグビー日本代表は10月中旬からキャンプを張り、月末にはオーストラリア代表と対戦。翌週には欧州へ飛び、南アフリカ代表、アイルランド代表、ウェールズ代表とぶつかっている。

 22日には敵地でのジョージア代表戦を控える。そのバトルの準備が始まったタイミングで、右PRの為房慶次朗はこう話している。

「皆、疲労もたまってきているところです。それでも5試合を通して、だんだん成長してきていますね。まだ1勝もできていないんですけど、やりたい『超速ラグビー』は(完成に)近づいているのかなと思います」

 昨年就任のエディー・ジョーンズヘッドコーチのもと、万事の動き出しや展開にスピードを求める『超速ラグビー』を唱えている。

 今年はギャリー・ゴールド新アシスタントコーチの尽力もあり、鋭い防御で上位国に応戦。戦前の世界ランクで1、3位だった南アフリカ代表、アイルランド代表には7-61、10-41と大敗も、同7位で大量に若手を起用したオーストラリア代表、日本代表のひとつ上にあたる同12位のウェールズ代表には15-19、23-24と迫っている。

 為房は「(惜敗も)負けは負けなのでしっかり受け止め、最後のジョージア代表戦に活かせたら」。フォーカスポイントのひとつは規律だ。ウェールズ代表戦では得点した直後に不用意な反則がかさんだ。この夜先発した為房は、現象を踏まえて語った。

「(国内の)リーグワンよりも強いプレッシャーのなかで少し焦ってしまって、オフサイドとか、ハイタックルが増えているのかなと思います。(自軍に)イエローカードが3枚も出てしまった。それをゼロにしたら勝率はグンと上がる。規律は守っていきたいです」

 最前列へ入るスクラムも要注意だ。昨年、自国で当たって23-25と惜敗した相手は、伝統的なスクラム大国として知られる。

 ビッグパックのパワーが脅威となるなか、日本代表は低い姿勢で勝負したい。自分たちの土俵で戦えるよう、繊細に準備を施すと為房は言う。「押し付け」をキーワードにする。

「自分たちの低さを押し付けられるかが勝負の鍵になってくる。(ぶつかり合ってから)絶対に上に(持ち)上げられない。ウェールズ代表の時には、その辛抱が足りなかった(ため不完全燃焼だった)。ジョージア代表には、自分たちの低さを相手に押し付け続けます。最初から相手の下(のポジション)を取って、そのままの低さで組み続ける」

 セットアップと呼ばれる、実際に肩を当てる前の予備動作でも工夫する。なるたけ相手に近づき、レフリーの合図を待つのだ。向こうの姿勢を窮屈にさせるイメージである。

「(自分たちは)ショートギャップで、強いヒットをして、(スクラム全体を)僕たちの低さに留めておきます」

 身長180センチ、体重108キロの24歳は、粘り腰に活路を見出す。

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