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【日本代表】ウエールズに1点差で惜敗。一時13人も奮闘、アウェイでの初勝利目前で逆転許す。

2025.11.16

日本のファーストトライをマークしたWTB石田吉平(撮影:井田新輔)

ラグビー日本代表戦 4週連続WOWOWで!
11/22(土)午後8:45「日本vsジョージア」ライブ配信

■リポビタンDツアー2025(キルター・ネーションズシリーズ)
11月15日@プリンシパリティ・スタジアム(カーディフ)
【日本 23-24 ウエールズ】

 世界ランキング13位・日本代表の欧州遠征「リポビタンDツアー」の第3戦は、ランキング12位のウエールズ代表のホームに乗り込んだ。今年7月はウエールズが来日し、1勝1敗のイーブンの戦績だった。

 キッキングゲームから始まった試合は前半6分にスコアが動く。ウエールズのFW陣が深い位置まで攻め込んでからBKへ展開すると、SOダン・エドワーズが日本の守備陣をすり抜けてトライ。自らコンバージョンも決めて7点を先行した。

 日本も着実に前進しチャンスを作る。15分にはハイパントのこぼれ球を拾ったCTBディラン・ライリーがゲイン、サポートに走ったHO佐藤健次につないで右のエッジに展開しWTB石田吉平がフィニッシュ。SO李承信のゴール成功で同点に追いついた。

 以降も日本は22mライン内まで侵入する機会を作るも、ミスが重なりトライラインを越えるまでには至らない。25分にはLOエピネリ・ウルイヴァイティ、30分にはNO8マキシ ファウルアがイエローカードを受けそれぞれ10分間の一時退出となる。

 13人での戦いを強いられながら耐え続けた日本。前半終了間際にはウエールズのWTBジョシュ・アダムズがラックで倒れている選手へのノーバインドのクリーンアウトがTMOで確認されイエローカードを受ける。これが後にバンカーレビューでレッドカードに格上げされ、アダムズの退場が決定。ウエールズは20分後にリザーブのプレーヤーを補充するまで数的不利に陥った。

 7-7のスコアで始まった後半も陣地獲得で優位に立つ日本は8分のPG成功で勝ち越し、3点のリードを得る。しかし直後の11分、攻め込んだウエールズは右サイドにスペースを作りWTBルイス・リース=ザミットにトライ(G)を献上、再びビハインドとなる。(14-10)

 日本は15分のPG成功で1点差に迫り、20分にはラインアウト起点のFW戦でNO8マキシが押し込むトライ(G)で逆転に成功した。

 23分、CTBニック・トンプキンズのトライ(G)で7点を加えたウエールズに逆転を許すも、日本は26分のPGで再逆転。点の取り合いの末、2点を先行した。(23-21)

 わずかなリードで迎えた終盤も敵陣でのプレーを続けていた日本だが、40分にLOハリー・ホッキングスがハイタックルでシンビン。プレーヤーが1人減ると流れがウエールズに移る。

 ウエールズはモール攻撃でレフリーから「ユーズ・イット」のコールがかかる中、ボールを出さずに前進。懸命の守備で抵抗した日本だったが、ノーバインドタックルのペナルティ判定を受けると、ウエールズはショットを選択。プレッシャーがかかるPGをSOジャロッド・エヴァンズが沈め、ラストプレーで逆転を許し決着がついた。

 フルタイムのスコアは23-24、日本はアウェイでのウエールズ戦初勝利を逃す悔しい結果となった。

 エディー・ジョーンズHCは「酷い気分」、「最後の5分までリードしていたにもかかわらず、状況をうまくハンドルできなかった」と無念を表現。一方で「試合開始から勝ちに行くために挑んだことは、若手主体のチームとしてはよかった」とメンタリティを評価した。

 チーム1本目のトライを奪ったWTB石田はバックスリーのパフォーマンスの手応えを語りながら、チームとして「何回もチャンスがあったのにトライを取りきれなかったことは改善しなければならない」と反省を語った。

 今後の「リポビタンDツアー」は世界ランキング11位のジョージア戦(22日・トビリシ)1試合を残す。※日時は現地時間

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