■第105回全国高校大会 神奈川県予選第1地区決勝
11月16日@ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川)
【桐蔭学園 78-7 日大藤沢】
105回の記念大会のため、花園への出場枠が2校に増枠された本年の神奈川県。その決勝が11月16日にニッパツ三ツ沢球技場でおこなわれ、第1地区は春の全国選抜大会王者で花園3連覇がかかる桐蔭学園が、日大藤沢を78-7と圧倒し、3大会連続23回目の出場を決めた。
頑健なコンタクトと精度の高いスキルを生かし立ち上がりから相手陣でゲームを進めた桐蔭学園は、開始4分に右オープン展開で外のスペースを崩し、CTB古賀啓志のトライで先制。以降もキャプテンのHO堂薗尚悟、PR喜瑛人らが持ち前のフィジカルを生かして突破口を開き、空いたスペースへ的確にボールを運んで日大藤沢防御を攻略する。
テンポよくフェーズを重ね、グラウンドを幅広く使って突破を図る自慢の攻撃力をいかんなく発揮し、前半だけで6トライを奪取。守っても厳しく体を当てるタックルで相手につけ入る隙を与えず、42-0と大きく先行してハーフタイムを迎えた。
後半に入っても桐蔭学園の勢いは衰えず、開始2分のSO坪井悠のトライを皮切りに次々と得点を重ねていく。入替で出場した選手たちもそれぞれに強みを発揮してゲインを勝ち取り、モメンタムを生み出した。
一方日大藤沢もスコアが開いていく中で懸命に奮闘を続け、16分には相手陣22メートル線内の右ラインアウトからモールを形成。ジリジリと前進してトライラインに迫ると、最後はSH和田舟が判断よくショートサイドを突いて右隅に押さえた。
しかしその後は桐蔭学園も引き締め直し、終盤にかけて3トライを追加。最終スコアを78-7まで伸ばしてフルタイムとなった。
■第105回全国高校大会 神奈川県予選第2地区決勝
11月16日@ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川)
【東海大相模 40-10 関東学院六浦】
続く第2地区決勝は、地力で優る東海大相模が関東学院六浦の研ぎ澄まされた攻守に苦しむシーンもあったものの、要所で得点を挙げて40-10で3大会ぶりの11回目の花園出場を手にした。
先にスコアを刻んだのは東海大相模。6分にゴール前の左ラインアウトからモールサイドをFL細田大和が突き抜け、左中間に先制のトライをマークする。9分にはFWの縦のつなぎで右サイドを大きく前進し、左オープンに振ってWTB佐野拓斗がフィニッシュ。12-0と先行した。
SO花田琉晏のロングキックとひたむきなタックルで対抗する関東学院六浦がスコアを返したのは12分だ。中盤からのハイボールで相手の反則を誘い、SO花田が正面のPGを決めて3点を返した。
その後しばらくは膠着した状態が続いたが、次のスコアを刻んだのは東海大相模だった。24分、中盤の右展開で外にオーバーラップを作り抜け出したFB福岡遼が中央に押さえる。さらに31分にもラインアウトモールを押しきってトライを加え、26-3で前半を折り返した。
後半も先に得点を加えたのは東海大相模。8分、キックカウンターから一気に陣地を盛り返して相手陣レッドゾーンへ入ると、ラックから持ち出したFB福岡がこの日2本目のトライをマークする。
しかしその後は一転して関東学院六浦のペースに。多くの時間を相手陣で過ごし、じわじわと相手にプレッシャーをかけると、24分にゴール前のスクラムから持ち出したFB遠山瑠海が右中間になだれ込んでトライ。勢いに乗ってなおも攻め立て、相手ゴールラインに迫る。
ただ、東海大相模もたくましかった。粘り強くタックルで体を当てて続くピンチを凌ぎきると、終了間際に相手陣ゴール前まで陣地を盛り返し、看板の大型FWが力でねじ伏せてトライを追加。最後に意地を示してフルタイムを迎えた。
