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【関東大学対抗戦】100回目の慶明戦。明治が慶應を2点差で振り切り、今季4勝目を獲得。

2025.11.02

モールから2トライをマークした明大HO西野帆平(撮影:長岡洋幸)

■関東大学対抗戦Aグループ
11月2日@秩父宮ラグビー場(東京)
【明治大 24−22 慶應義塾大】

 11月に入り、関東大学対抗戦Aはいよいよ後半戦に突入。同2日には秩父宮ラグビー場で明治大と慶應義塾大が激突し、明大が最終盤までもつれる接戦を24-22で制して今季4勝目を挙げた。

 通算で100回目の節目を迎えた伝統の一戦とあって、11,694人のファンが観客席を埋めたこの試合。先に主導権を握ったのは明大だった。

 前半11分、右コーナーのラインアウトでモールを押し込むと、HO西野帆平が判断よくサイドに持ち出して先制トライをマーク。慶大も25分にゴール前のラインアウトからFWのサインプレーでFL申驥世が飛び込み5-5のイーブンに戻したが、ここから明大が自慢の攻撃力を発揮して流れを引き寄せる。

 32分、CTB伊藤龍之介のキックカウンターを起点にレッドゾーンへ攻め込み、最後はCTB平翔太が右オープンのオーバーラップを仕留めて右中間にグラウンディング。38分には相手の反則に乗じてゴール前ラインアウトのチャンスをつかみ、ふたたびドライビングモールでHO西野が左隅に押さえる。これで19-5と先行して前半を折り返した。

 しかし後半は一転して慶大がリズムに乗る。勢いを生み出したのは後半の頭から入替で登場したWTB小野澤謙真だ。

 まずは9分、相手陣スクラムを起点にしたBK展開で左大外を突破しゴール前へ前進すると、SH橋本弾介がすかさずラックサイドの穴を抜け出してトライ。14分には中盤でのハイボールキャッチからタックラーを弾いて一気に相手陣22メートル線付近まで陣地を進め、CTB今野椋平のトライをお膳立てした(19-19)。

 23分には正面30メートルのPGをSO小林祐貴が落ち着いて成功。22-19とついに慶大が前に出る。

 明大としては嫌な流れだったが、27分に相手ゴール前でマイボールラインアウトのチャンスをつかむと、看板のFWが迷わずモール勝負を挑む。ここは慶大の粘り強いディフェンスに阻まれたが、すぐに切り替えて左オープンに展開。外にぽっかり空いたスペースを途中出場のFB古賀龍人が突破し、24-22とふたたび明大がリードを奪った。

 終盤はお互いに疲労がピークに達する中、明大がFWを前面に押し出して相手トライラインに迫ったが、慶大も渾身のタックルで最後の一線を死守し、ヘルドアップでトライラインドロップアウトを勝ち取る。

 そこから陣地を盛り返し、懸命に攻め続けて相手陣まで前進したが、レフリーがノータイムのコールをかけたところで慶大CTB今野主将がボールをキックアウト。「熱くなって、勝っていると思ってゲームを進めてしまった」という痛恨の判断ミスでフルタイムの笛が鳴らされ、明大が2点差で辛くも勝利を収めた。

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