■関西大学Aリーグ
・10月26日@鶴見緑地球技場(大阪)
【関西学院大 36−8 関西大】
関西大学Aリーグは10月26日、全7節の折り返しとなる第4節の残り2試合を鶴見緑地球技場で実施。第1試合では開幕3連勝中の関西学院大がここまで1勝2敗の関西大から後半4トライを奪って突き放し、全勝を維持した。
スクラムの優位性とSO新井竜之介のロングキックを軸に序盤からペースを握った関西学大は、前半17分に右コーナーのラインアウトモールからHO田中健太が右中間に押さえて先制。その後しばらくは攻めあぐねる時間が続いたものの、39分にSO新井が正面のPGをきっちりと通し、10-0と先行する。
マイボールのセットプレーが安定せず、アタックでなかなかいい形を作れなかった関西大もここから反撃。ランニングタイムで40分を越えたところでようやく相手陣のレッドゾーンへ攻め込み、PGを返して前半を折り返すと、後半5分には左コーナーのラインアウトからモール勝負を挑み、HO清水開輝がトライラインを越える。これで8-10と2点差に詰め寄った。
主導権を握りながらスコアが伸び悩む関西学大にとっては嫌な流れかと思われたが、選手たちは動じなかった。チーム全体に通じるリアクションの速さと接点でしつこく圧力をかけ続ける意識を生かして続くピンチを守りきると、12分には自陣から粘り強くフェーズを重ねて相手陣22メートル線内へ攻め込む。最後はSO新井が左スミに飛び込んでふたたびリードを7点に広げた。
これでようやく硬さがほぐれた関西学大は、続く14分にもキックカウンターを起点にしたアタックからWTB武藤航生が左ライン際を見事な個人技で攻略してフィニッシュ。さらに22分には自陣10メートル線上のスクラムからFB的場天飛が自慢のランで抜け出し、SH柴崎允希のトライで一気に29-8と引き離す。
以降はスコアの優位性を生かして関西大にプレッシャーをかけ、残り時間を着実に消化。34分の途中出場のFL立巳竜の介のトライで36-8までリードを広げて、フルタイムを迎えた。
■関西大学Aリーグ
・10月26日@鶴見緑地球技場(大阪)
【京都産業大 49-26 同志社大】
第2試合は4年連続大学選手権ベスト4の京産大が、昨季6位の同志社大の渾身のファイトに苦しみながらもラスト20分に底力を発揮し、49-26で開幕4連勝を飾った。
試合は序盤から後のない同志社大の気迫みなぎる攻守が目を引く展開となった。開始3分に防御裏へのキックを追ったFB岩本総司のトライで先制すると、9分には左コーナーのラインアウトから準備したプレーでLO林慶音が突き抜ける。あざやかな先制パンチで14-0と先行した。
受けに回った京産大が反撃に転じたのは17分だ。敵陣ゴール前での左ラインアウトから自慢のモールを押しきってFL平野龍が押さえると、19分には自陣からの連続攻撃を仕留めてLO石川東樹が右中間に飛び込む。さらに28分にもスクラムからテンポよくゲインを重ねてFB宮里快一がトライを加え、21-14と逆転してハーフタイムを迎えた。
そのまま京産大が勢いに乗るかと思われたが、後半も先にスコアを挙げたのは同志社大だった。8分、敵陣22メートル線内の左ラインアウトを起点に中央ラック→左ショートサイドと折り返しのアタックでWTBファイアラガ義信ダビデが左隅に押さえると、15分には自陣ゴール前のターンオーバーから一気に90メートル以上を切り返してFB岩本がこの日2本目のトライをマーク。SO大島泰真のゴール成功で26-21とふたたび同志社大が前に出る。
ただ、京産大の真価が表れるのはここからだった。20分、中盤のスクラムからテンポよくフェーズを重ねてWTB小林修市が右コーナーにダイブ。SH髙木城治が難しい角度のコンバージョンを決め28-26と再逆転すると、27分にはゴール前で看板のFWが真っ向勝負を挑み、NO8シオネ・ポルテレが右中間にねじ込む。
これでワンチャンスでは届かない点差にリードを広げた京産大は、以降キックを効果的に使って陣地を進め、じわじわと同志社大を追い詰めていく。そして相手の足が止まり始めた33分、さらには41分と、途中出場のLOシオネ・マヘが続けてトライを奪取。最終スコアを49-26まで伸ばして、今季4勝目を手にした。
