ラグビーリパブリック

国民スポーツ大会、少年男子は大阪が8年ぶりに優勝!福岡との激闘制す。

2025.10.07

8年ぶりに優勝した大阪(撮影:宮原和也)

■国民スポーツ大会・少年男子決勝
・10月7日@希望が丘文化公園球技場(滋賀)
【大阪 17−12 福岡】

 国民スポーツ大会「わたSHIGA輝く国スポ」のラグビー競技・少年男子(15人制)が、希望が丘文化公園で10月3日から7日までおこなわれた。

 7日には福岡県と大阪府による決勝があり、福岡が17-12で大阪を破った。
 8年ぶりの優勝だった。

 先制パンチは大阪だった。前半3分、敵陣10メートルラインのラインアウトからモールを組み、じわじわと前進する。ゴール前まで迫り、最後は局地戦を制した(SH元橋直海・常翔学園)。

 その後もアタックの時間は長く確保できたが、落球やパスミスを重ねた。グラウンディングを阻まれるシーンもあった。

 22分にはトライも許す。スティールでピンチを防いだNO8須藤蔣一主将(東福岡)がロングゲインを勝ち取り、最後はCTB高野恵次郎(小倉)が左コーナーに飛び込んだ。

 7-7と同点に追いついた4分後には、ブレイクダウンでのターンオーバーからすぐさま裏へのキックでエリアを進める。敵陣ゴール前での相手ボールラインアウトが乱れたのを逃さず、FL古澤将太(東福岡)がトライゾーンに入った。

 12-7と逆転して迎えた後半は風上とあり、福岡有利で試合が進むと思われたが、キックを効果的に使ったのは大阪だった。
 3分、SO矢守勇生(大阪桐蔭)の50:22キックを起点に敵陣22メートル内に侵入。ラインアウトでのボール確保には失敗したが、直後のディフェンスでインターセプトしたSH元橋が2トライ目を挙げた。

 以降も大阪が敵陣深くに何度か入ったが、精彩を欠いて追加点を奪えない。
 終盤には福岡も自陣からのアタックでチャンスを作り、CTB半田悦翔の突破でゴール前まで迫るも、最後のパスが通らなかった。

 その後も福岡は二度のPGチャンスを得たが、いずれもFWでの勝負に出た(ラインアウトとタップからの攻撃)。しかし、最後はノックフォワードに終わった。

 12-12のスコアのまま迎えた32分。ついにスコアが動いた。
 大阪が敵陣でディフェンス網を敷くと、福岡がパスを後ろに逸らした。これに反応したCTB東佑太主将(東海大大阪仰星)が拾い上げ、最後はWTBモレノ経廉アレキサンダー(大阪桐蔭)がフィニッシュ。17-12とファイナルスコアが刻まれた。

 直後のキックオフでは、福岡がNO8須藤の値千金のスティールでラストチャンスを得たが、大阪は一体感のあるディフェンスを80分間まで披露した。
 最後は途中出場のFL西弦太(東海大大阪仰星)が鋭いタックルで相手のノックフォワードを誘う。まもなくノーサイドの笛が鳴った。

 梶村真也監督(関大北陽)は終盤のディフェンスに「興奮しました」と振り返り、「この年になってこういう気持ちにさせてもらえた。選手、スタッフに感謝です」と語った。

 なお、女子は山口県、成年男子は秋田県が優勝を遂げた(ともに7人制)。

*ラグビーマガジン12月号(10月25日発売)では少年男子の決勝を詳細にリポート

力強いキャリーが目立った大阪LO泊晴理(撮影:宮原和也)
スティールにボールキャリー、トライと大活躍だった福岡NO8須藤蔣一主将。「個人としてはやれることは出し切りました」(撮影:宮原和也)
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