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清水健伸[早大3年/HO]が歩むタフプレーヤーへの道のり。「チームを支える大きな柱に」

2025.08.21

素早くブレイクダウンに駆け寄る清水健伸(撮影:木村大輔)

 8月17日、長野県・菅平高原で夏合宿中の早稲田大学が帝京大学と練習試合をおこない、17-35で敗れた。HO清水健伸は80分間フル出場し2トライをマーク。ラインアウトでは安定したスローイングでアタックの起点となり、スクラムでも奮闘した。試合後、自分たちに矢印を向けながら、勝負のポイントは役割を徹底する「遂行力」にあったと振り返った。

「いい試合ができていた前半(5-7)はできていたと思うんですけど。後半になると疲労とか、仲間と入れ替わる中でコミュニケーションや『遂行力』が薄れていった気がします。やることを『徹底してやる』ことをもっとこだわった方がよかったです」

 実戦と成長の機会であるトレーニングマッチ、もちろん収穫もあった。「重い相手に対して、ワンブイワン(1v1)だったりセットプレーではアジャストできていたと思います」と試合でつかんだ感触を語った。

 3年生になった今年4月、U23日本代表に選出されオーストラリア遠征に参加、キャプテンとして3試合を戦った。同年代のトッププレーヤーたちを率いる特別な経験を積む中で、「遂行力」の重要性を体感した。

「最終戦(4月15日・対ランドウィック●31-36)80分間出たんですけど、最後の最後でミスして遂行できないところがあって。僕自身、『やるべきことをやる』ことから目を背けていたんですが、そこに気付けたことが大きかったです」

 帰国後も「遂行力」というキーワードを胸に刻み、新チームの春季交流大会からフル回転してきた。「精神的疲労には負けずにやっていきたいです。気持ちで負けたら体力なくなっちゃうので」タフな環境でも気を張る。

 昨年度、佐藤健次(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、安恒直人(三菱重工相模原ダイナボアーズ)が卒業した早大のHOというポジションで、清水は新たな柱となるべく決意を語る。

 全国大学選手権優勝時にのみ歌うことができる第2部歌であり、「日本一」を意味する「『荒ぶる』に対して欠かせない存在になりたいです。大黒柱のような先輩たちが抜けてしまったので、これからチームを支える大きい柱になれるように、僕自身もっと成長したいです」

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