■太陽生命JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2025
・7月19日@ミクニワールドスタジアム北九州(福岡)
【女子日本代表 32-19 女子スペイン代表】
女子日本代表”サクラフィフティーン”(世界ランキング11位)が今季初の国内テストマッチに臨み、女子ワールドカップ2025のプール第3戦でも対戦する女子スペイン代表(同13位)を32-19で破った。
前半は多くの時間でボールを保持、高いポゼッションで戦った。
キックオフ直後からゲームキャプテンを務めるFL向來桜子がタックルで相手のペナルティを誘う。先制トライは開始8分だ。鍛えてきたモールで前進、最後はPR小牧日菜多がねじ込んだ。
その後もCTB弘津悠らが好タックルを見せ、FB松田凜日がスピードに乗ったランでラインブレイクを決める。
17分、敵陣22メートル内での連続攻撃から、再び小牧がトライラインを割った。
サクラフィフティーンの堅いディフェンスは10-0とリードした後も続き、LO吉村乙華が相手の落球を誘うタックルを見せれば、CTB畑田桜子がスティールを決めた。
アタックに転じれば、WTB松村美咲がアグレッシブなランで幾度もゲインを勝ち取る。WTB安尾琴乃がトライラインに迫ったり、CTB弘津のキックパスをWTB松村がトライゾーンで抑えかけたりとチャンスを作った。
しかし、追加点を挙げられない間にスペインにスコアを許す(32分)。防御での反則からこの日初めて自陣22メートル内の侵入を許すと、LOモニカ・カステロにトライラインを割られた。
FL細川恭子のスティールを起点としたアタックでPGを引き出し、13-5で前半を終えた。
後半はサクラフィフティーン優勢だった前半とは一転、スペインが息を吹き返した。
9分には連続攻撃からSOアマリア・アルグード、18分にはサインプレーで連続トライを許す。スコアも13-19と初めてリードされた。
以降はサクラフィフティーンもチャンスを作る。カウンターアタックからWTB松村の突破や、SO山本実のショートパスを受けたPR小牧のラインブレイクもあった。
逆転のトライは18分だ。敵陣22メートル内のスクラムから、最後は途中出場のHO谷口琴美がポール下に入った。
20-19。再びリードすると、ミクニワールドスタジアム北九州の歓声も大きくなった。日本コールに背中を押された32分には、ラインアウトモールを押し込む。
39分にもモールでトライランを越え、HO谷口がハットトリックを決めた。
ファイナルスコアは32-19。勝利したレスリー・マッケンジーHCは「ホームで勝つことはとても特別な瞬間だと思っています。苦戦しながら逆転した勝てたことは素晴らしい思い出になります」と振り返った。
スペインのゴンザレスHCは「後半に逆転するまでは良かったが、その後に陣取りゲームで後手を踏んでしまいました。日本のモールは非常に強いと感じました」と語った。
7月26日には第2戦が秩父宮ラグビー場でおこなわれる。
なおサクラフィフティーンは、2年前の対戦時はアウェーで44-12、27-19と連勝している。