国際統括団体ワールドラグビーは、7人制ラグビーの国際大会「HSBC SVNS」の新フォーマットをダブリン本部の現地時間5月1日に発表した。
来季の「HSBC SVNS 2026」からは3つのディビジョンに再編される。最上位グループの「ディビジョン1」は「HSBC SVNS 2025」のワールドチャンピオンシップ(旧称グランドファイナル)ロサンゼルス大会に進出したワールドシリーズ(男女12チームずつ)の上位8チーム(計16チーム)で、女子日本代表“サクラセブンズ”はこのグループに含まれる。
「ディビジョン2」は6チーム(男女計12チ ーム)で構成される。ロサンゼルスで同時に進行していた「プレーオフ」は、ワールドシリーズ9〜12位チームと「HSBCワールドラグビーセブンズチャレンジャー2025」を勝ち抜いた4チーム、合計8チーム(男女計16チーム)により競われ、上位4チームが来季のディビジョン2出場権を獲得した。
ディビジョン2の残り2枠は、各地域予選を勝ち抜いた8チームによる独立した昇格大会として開催される「ディビジョン3」の成績上位2チームに割り当てられる。このためディビジョン3および各地域予選はディビジョン2に先駆けておこなわれる見通しだ。
正式発表はされていないが、今年の「セブンズチャレンジャー」で8位となった男子セブンズ日本代表は、アジア予選を経てディビジョン3入りを目指すことになるとみられる。上記ロサンゼルスのプレーオフ下位4チームも、この地域予選からのスタートとなる。
「HSBC SVNS 2026」の中でディビジョン1は6大会、ディビジョン2は3大会がおこなわれ、終了後にディビジョン1の全8チームとディビジョン2の上位4チームの計(男女)12チームが、シーズン最後の「ワールドチャンピオンシップ」3大会に出場する。この最終大会で年間王者と最終順位が決まる。
ワールドラグビーは3ディビジョン制の新システムについて「2028年のロサンゼルス五輪に向け長期的な財政的持続可能性を実現し、ラグビーセブンズの世界的リーチを拡大するために、HSBC SVNSの競技モデルを進化させる」と意義を説いているが、制度設計と発表は遅かった。
今季の成績によって定まる来季のポジションが従来と大きく変わるのであれば、今季の開幕前に発表されるべきであった。特に「セブンズチャレンジャー」を勝ち抜いたチームはSVNS=コアチームへの昇格を目標にプレーオフを戦っていたはずだ。
なお「HSBC SVNS 2026」のスケジュールなどの詳細は現時点で明らかにされていない。