■NTTリーグワンD3第14節・5月3日@久留米総合スポーツセンター陸上競技場(福岡)
【SA広島 35-12 LR福岡】
リーグワン初年度に降格して以来、2季連続4位だったマツダスカイアクティブズ広島が初めてディビジョン3で優勝を果たした。
ルリーロ福岡との試合を35-12で制し、ボーナスポイントを獲得。レギュラーシーズン1試合を残して、首位での入替戦出場を決めた。
前半はルリーロの奮闘を許した。2分にHO武田知大が先制トライを挙げるも、その4分後にはWTBアマナキ・リサラに突破される。
直後にモールからトライを奪い再びリードしたが、NO8小原稜生のスティールやSO松尾将太郎のキックでエリアを下げられる。
サインプレーにも翻弄され、23分にはFL久田侑典にトライラインを割られた。
以降も相手のタックルやFLフィナウ マカヴァハの突破に苦労したが、前半終了間際にPOMのFLジャクソン・ピューのラインブレイクから最後はLO田中雄太郎がトライゾーンに入った。
21-12で迎えた後半は、相手の攻撃をシャットアウトできた。
スクラムで幾度もペナルティを誘い、8分にPR加藤滉紫がトライを加える。
さらに、試合終了間際にWTB中村悠人のトライでボーナスポイントを獲得。直接対決で2勝1敗と勝ち越している2位の狭山セコムラガッツとの勝ち点差を5とし、ディビジョン3優勝を決めた。
ゲーム主将を務めたPR加藤は「ディフェンスが課題として残った」としながら、「まず勝ててよかった。優勝を決められたことは大きな収穫」と喜んだ。
試合前日には仲間の前で「優勝したい」と伝えたという。
「勝ち点5で優勝というのは分かっていたのですが、あえて口には出していませんでした。でも、昨日(ディビジョン2で優勝した)織機さんのセレモニーを見て、絶対に優勝したいなと」
この日、それが実現し、「マジ泣きそうだった」。記者会見で涙ぐみ、4位に沈んだ過去2季を振り返りながら上昇の理由を語った。
「もともと力はあったと思っていますが、細かいディテールが足りなかった。バンバン(ダミアン・カラウナHC/今季就任)は自分たちが気づかないところもしっかり指摘してくれる。それは今まで僕らにはなかった文化でした」
1位通過のスカイアクティブズは、入替戦でディビジョン2最下位の日本製鉄釜石シーウェイブスと対戦する。