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【リーグワン】互いに譲らぬ頂上決戦。スピアーズがラストプレーでワイルドナイツに追いつきドロー決着。

2025.05.03

激戦でワイルドナイツを先導した坂手淳史キャプテン(撮影:キムラアツシ)

■NTTリーグワンD1第17節・5月3日@秩父宮ラグビー場(東京)
【S東京ベイ 29-29 埼玉WK】

 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(2位・13勝1分2敗・勝ち点62)が今季最後のホストゲームで迎えた埼玉パナソニックワイルドナイツ(1位・13勝1分2敗・勝ち点64)との首位攻防戦。第2節の対戦時は26-24でワイルドナイツが接戦を制している。

 先制はワイルドナイツ。敵陣22mライン内のマイボールスクラムから展開し、LOリアム・ミッチェルがトライゾーンの左中間でグラウンディング。SO山沢京平のコンバージョンも決まり、ワイルドナイツが7点を先取した。

 16分、この試合で50キャップとなったスピアーズのFLタイラー・ポールが中盤の右サイドを突破、そのままトライラインを越えた。中央から放ったコンバージョンをSOバーナード・フォーリーが通して同点に追いつく。

 ワイルドナイツは15試合ぶりの復帰戦となったFB山沢拓也が左サイドを抜けて、21分に今季初トライ(G)をマークし勝ち越すと、スピアーズは32分にWTB根塚洸雅が左サイドでのクリーンブレイクからトライ(G)、再び同点に追いついた。

 前半の終盤にアタックを仕掛けたワイルドナイツはフェーズを重ねた末、39分にWTB長田智希が左サイドを抜けてトライゾーンに侵入。19-14としたワイルドナイツがリードし、ハーフタイムに突入した。

 後半もミッドフィールドを主戦場に接戦が展開される。互いにPGを1本ずつ加えて迎えた後半27分、スピアーズは敵陣深い位置でラインアウトのチャンスを得ると、激しい攻防の末にHO江良颯がトライ(G)。スピアーズがこの試合で初めてリードを奪った。(24-22)

 追うワイルドナイツは35分にフェーズを重ねて前進し、LOオッキー・バーナードが左中間を押し込みトライ(G)。終盤で5点を勝ち越す。

 しかし試合はこのまま終わらない。ホーンが鳴る直前の40分、スピアーズが左サイドまでボールを運び、9戦ぶり出場のWTB山田響が2人を弾きながら走り切るトライで同点に追いついた。大外から放ったコンバージョンは外れて29-29でフルタイムに。激戦の末に勝ち点2を分け合う、引き分けとなった。

 ワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督は、フィジカルに強みのあるスピアーズに対し得点を重ねた「モメンタム」を生み出すアタックを評価し、敗戦を免れたチームの結果に一定の手応えを示した。

 スピアーズのフラン・ルディケHCは「どちらが勝ってもおかしくないバトル」で最後に引き分けに持ち込んだチームのパフォーマンスについて「力を示すことができた」と語った。

 ワイルドナイツの勝ち点は66。今節で東芝ブレイブルーパス東京がBPを得る勝利を挙げたことで同じ勝ち点となったが、ブレイブルーパスは勝利数で上回る(14勝)ため首位に浮上した。勝ち点64のスピアーズは3位で両チームを追いかける。

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