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73失点大敗のコベルコ神戸スティーラーズ。李承信「もう一度誇りに思ってもらえるチームに」

2025.04.06

試合後にグラウンドに膝を突く選手たち(撮影:宮原和也)

 コベルコ神戸スティーラーズが大敗した。

 4月6日のリーグワン第14節。神戸総合運動公園ユニバー記念競技場でおこなわれたホストゲームで、首位を走る東芝ブレイブルーパス東京に28-73で敗れた。

 73失点はトップリーグが創設された2003年度以降でチーム最多。それまでは2008-2009シーズンのサントリー戦が最多だった(3-67で敗北)。

 後半33分に最終スコアが刻まれると、ファンがぞろぞろと席を立ち始めていた。

 後半9分から途中出場していたチーム最年長のSH日和佐篤は、仲間たちに語りかけたという。

「ジャージーにプライドを持って戦おう」

 試合後の記者会見に現れた共同主将の李承信は、そのことを明かした際、声を詰まらせて言った。

「その通りだと思いました。しっかり現状を見つめ直し、もう一度みなさんにこのジャージーを誇りに思ってもらえるようなチームになりたい」

 一点を見つめていた24歳の若きキャプテンは、「間違いなくトップチームとの差はある」とした上で、「いままで積み重ねてきた時間や向かう方向は間違ってない」とも言った。

 就任2季目のデイブ・レニーHCは「恥ずかしいパフォーマンスでした」と話した。

「キックオフからトライを取られるシーンが多かった。東芝はわれわれの人数の少ないエリアに正しいアタックをしてきました。そこへのリアクションがまったく取れなかった」と敗因を語った。

 記者からは負傷者の影響を問われたが、「ブロディ(レタリック)、マイケル(リトル)、アタアタ(モエアキオラ)がいないことを負けた理由には絶対にしたくない」と語気を強めた。

「今日のメンバーが東芝に勝てないかというと、そうではありません。勝てる能力を持った選手たちです。より良い形でシーズンを終えるための良いモチベーションに変えたいです。東芝とはまた戦えることを祈っています」

 シーズンが深まる中での手痛い一敗だが、「素早く立ち上がって来週に向かいたい」と前を向いた。
 4月12日開催の次節、浦安D-Rocks戦が「非常に重要になる」と続けた。

「大敗したとき、選手だけのせいにしては絶対にいけない。1週間で正しい準備、正しいセレクションができていたのか。この痛みを理解した上で、自分たちがどういう準備をして来週の試合に向かうかを考えたい」

 チームは7勝7敗の勝ち点37の5位。上位6チームが進めるプレーオフ圏内をキープしている。
 6位・東京サントリーサンゴリアスとの勝ち点差は「6」離れているだけに、焦らず立て直しを図りたい。

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