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【全国大学選手権】帝京大が慶應大に大勝し準決勝一番乗り。「やるべきことがはっきりしてきた」と青木恵斗キャプテン。

2024.12.21

豊富な運動量と球際の強さで存在感を示した帝京大FL森元一気(撮影:福島宏治)


 第61回全国大学選手権はいよいよ準々決勝。12月21日の秩父宮ラグビー場では帝京大対慶應義塾大、早稲田大対近畿大の2試合がおこなわれた。

 12時05分キックオフの第1試合では、選手権4連覇を期す関東対抗戦2位の帝京が、同4位の慶應に73-24で快勝を収めた。

 10月20日の対抗戦での対戦はコリジョンのバトルで圧倒し、57-19で完勝した帝京。この日もその構図は変わらなかった。

 開始5分、たたみかけるような連続攻撃できれいにオーバーラップを作りNO8グアイニ優人が先制トライをマークすると、12分にはSO本橋尭也の右コーナーへのキックパスをWTB日隈太陽が胸に収めてインゴールへ。早々に12-0と先行する。

 2か月前との違いを見せたい慶應もここから反撃に転じ、21分にゴール前でテンポよく順目を攻めてCTB今野椋平がフィニッシュ。5点差に詰め寄ったが、帝京は28分に22㍍線付近のラックからFL森元一気がピックアンドゴーで抜け出し、すぐに流れを引き戻す。30分には左コーナーのラインアウトでモールを押しきり、24-7とした。

 その後、34分に慶應がラインアウト起点のアタックでCTB村田紘輔のラインブレイクをサポートしたWTB石垣慎之介がトライを返したが、帝京は36分にFL青木恵斗キャプテンが密集サイドを割ってゴールラインを越え、すかさずペースを取り戻す。

 その直後にはキックオフレシーブから約80㍍をつなぎきる圧巻のアタックでLOカイサ・ダウナカマカマがポスト右にトライ。38-14で前半を折り返した。

 サイドが入れ替わった後半も、帝京は風上を利して効率よく陣地を進め、ゲームを優勢に進める。

 まずは6分、FL青木がハイパントキャッチから入れ替わるように抜け出し、WTB日隈につないで中央にトライ。14分にも相手陣22㍍線内での右展開でWTB日隈が大外を抜け出し、連続トライを決める。

 さらに22分にはFWとBKが一体となった連続攻撃からLO本橋拓馬がグラウンディング。その後、慶應も29分にゴール前スクラムから近場をこじ開けてNO8冨永万作がゴールラインを越えたが、帝京は33分にテンポよくフェーズを重ねて途中出場のFB神田陸斗が抜け出す。

 38分、慶應が22㍍線付近の右ラインアウトから渾身のドライビングモールで意地を見せるも、帝京も41分にラインアウトモールですぐにお返しのトライ。最終的には73-24までスコアを伸ばし、フルタイムを迎えた。

 大学選手権の初戦をいい形で乗り越え、準決勝一番乗りを果たした帝京。青木キャプテンは対抗戦時からチームが成長した部分として、「自分たちの強みが明確になり、一人ひとりのやるべきことがはっきりしてきた」と手応えを語った。

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