オーストラリア代表”ワラビーズ”で31キャップを誇るスター、ジョーダン・ペタイアが12月3日、ラグビー・ユニオンからの引退を発表した。
今後は長年の夢であるNFL(アメリカのプロアメリカンフットボールリーグ)でのプレーを目指す。
CTB、WTB、FBを高いレベルでこなす24歳は、2019年のW杯日本大会にノンキャッパーの19歳ながらメンバーに抜擢され、デビュー戦となったウルグアイ戦ではすぐにトライを挙げるなど脚光を浴びた。
2023年のフランス大会にも出場し、2大会に出場した最年少選手となった。
ケガに苦しんだシーズンも多かったが、レッズの最年少出場記録(18歳24日)を塗り替えた2018年シーズンから7シーズンで58試合に出場し、80得点を挙げた。
翌年にはブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの対戦や2027年には自国開催でのW杯を控えながら、このタイミングでの転向を決断。「11月にレッズとの契約が切れ、肩の負傷からのリハビリも完了したため、離れるには適切な時期だった」と語った。
「ラグビーから離れるという決断は簡単ではなく、熟考を重ねた結果」とし、「私の年齢と人生の段階を考えると、長年抱いてきた夢を追うにはちょうど良い時期と感じています。この一生に一度のチャンスを与えてくれたNFL IPPプログラムに携わるすべての方々に感謝します。これから経験できることにとても感謝し、ワクワクしている」と話した。
幼少期からNFLのファンだったという。
「父はスーパーボウルの試合があるときはいつも学校を休ませてくれた。だからNFLが頭から離れないんだ」
同日には、各国の優秀なアスリートたち(他競技)がNFL挑戦のために集うNFLインターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)のメンバーに選ばれた。1月にアメリカのフロリダで10週間のトレーニングキャンプに参加し、3月の「プロデー」でスカウトにロースター入りをアピールする。
2017年に同制度が発足して以来、ロースター入りを掴んだのはわずか6人。そのうちの一人が13人制のオーストラリア代表だったジョーダン・マイラタだった。
今年1月にNFLに挑戦した元ウエールズ代表のルイス・リース=ザミットは現在、ジャクソンビル・ジャガーズの練習生チームに所属している。
ペタイアは、アメリカでのキャンプまでゴールドコーストのNFLアカデミーキャンパスでトレーニングをおこなう予定だ。