■PSM・11月29日@スピアーズえどりくフィールド(東京)
【ワラターズ 43-17 S東京ベイ】
今年のスーパーラグビーで12位のワラターズがオーストラリアから来日し、クボタスピアーズ船橋・東京ベイとプレシーズンマッチをおこなった。
先制はスピアーズ。前半3分にゴールライン手前に転がしたキックパスをつかんだWTBジニングス ツヨシがトライをマークし5点を先取した。しかし直後の6分、この試合でアウトサイドCTBに入ったハラトア・ヴァイレアが相手を持ち上げるリフトタックルでシンビンを受け、数的不利に陥る。このペナルティが起点のラインアウトから7分にトライを奪われ、ワラターズに同点に追いつかれた。
スピアーズは14分に左サイドを破られ、逆転のトライとコンバージョンを奪われるが、26分にSO岸岡智樹が敵陣でラインブレイクして走り切り2点差まで詰める。(10-12)
ここからスピアーズはペナルティを重ねてしまい、32分にワラターズが右ラインアウトから左に展開しゴールラインを割り込んだ。前半は19-10のワラターズリードでハーフタイムを迎えた。
後半に入るとワラターズに押し込まれる展開が続くが、1トライ1ゴールの失点のみで耐えるスピアーズ。25分に左大外を突破した山田響のトライとゲラード・ファンデンヒーファーのゴールで7点を返した。
ここからスピアーズはテリトリーを回復したものの、ワラターズの効果的なアタックで3トライを許す。最終スコアは43-17、個々のフィジカルに勝るワラターズが快勝した。
スピアーズのフラン・ルディケHCは今日の敗戦を受け止めながらも、「スクラムは良いパフォーマンスだった」とFW陣を称えた。若手中心の編成で臨んだチームが「スーパーラグビーの選手たちと対峙でき、良い学びの場となった」と手応えを語り、現時点でのパフォーマンスに満足する様子だった。
ゲームキャプテンとしてチームを牽引した岸岡は、ワラターズ戦を「相手にとらわれず自分たちのラグビーをしようとゲームに臨みました」と明かす。この日はチャンスが得点に結びつくシーンが少ないという課題が見えた。見据える来年6月1日の決勝に進出するための経路を逆算し、12月22日にトヨタヴェルブリッツと対戦する開幕戦へ「さらにチームを仕上げる」と決意を示した。