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【関東大学リーグ戦】大東大と東海大は引き分けに。勝ち点差2で次節へ

2024.10.28

タイトヘッドとしてスクラム最前線を担うだけでなく力強いボールキャリーもみせた大東大PRリサラ・フィナウ(撮影:松本かおり)

■関東大学リーグ戦第1部・10月27日@セナリオハウスフィールド三郷(埼玉)
【大東文化大 33-33東海大】

 ここまで全勝の大東大と、前節で東洋大に敗れて3勝1敗となったリーグ6連覇中の東海大の対戦は、ともに5トライ4ゴールの引き分けとなった。

 開始早々2分に先制したのは大東大。キックオフ直後のブレイクダウンからたたみかけ、敵陣深く攻め立てる。ペナルティキックを得て、ゴール際のラインアウトからモールを押し込んだ。
 
 一方の東海大もボール際のプレッシャーに苦しみながらゴール直前までボールを運ぶ。だが、右アウトサイドに放ったラストパスを大東大のFBタヴァケ・オトがインターセプト。そのまま独走トライとなり、12分に12-0と大東大がリードを広げた。
 
「挑戦者でいく」(大東大・酒井宏之監督)と臨んでいた大東大の勢いは、その後も止まらない。30分過ぎにようやく東海大が2トライを返したものの、大東大が5トライを挙げ、33-14で前半を終えた。
 
 後半に入り、ようやく東海大のアタックが機能し始める。後半7分、21分にはスクラムを押し込んでゴールラインを割り、NO8カストン・フォヌアがボールを置いて2トライ。24-33と迫る。
 大東大はペナルティが重なり、相手にスクラムのチャンスを再三与えることになった。
 
 スクラムを起点にリズムを掴んだ東海大は、28分にもゴール前のラインアウトから狭いサイドでパスをつなぎ、FL大森光がトライ。33-33とついに同点に追いついた。
 
 この後は互いに敵陣深くまで攻め込むものの、ハンドリングミスとペナルティでトライを取り切れないまま時計が進んでゆく。
 最大のヤマ場が訪れたのは45分、8分とアナウンスされたロスタイムに入ってからだ。
 
 残り3分の時点で敵陣インゴールに迫ったのは東海大。スクラムのプレッシャーで得たPKで敵陣深くに入り込み、外に展開し攻め込んだ。
 42分には相手ペナルティから再びスクラムに。東海大は圧力をかけ、大東大は耐えきれず潰れる。これがコラプシングの繰り返しとなりフロントローがシンビンとなる。大東大はFW7人で再びスクラムへ。

 しかし、優位に立っていた東海大はここではスクラムを押し切ることができず、ボールを外に出し近場を突いて攻める。大東大はゴール前のディフェンスで粘るが再びペナルティ。再び組んだスクラムでも東海大は押し切れない。

 繰り返しFWの縦突進で攻めたものの、モスグリーンの壁が隙間なく形成されて最後までゴールラインを割ることができなかった。大東大FL、蓑洞功志主将が値千金のジャッカルで、5分あまりの攻防に終止符を打った。
 
 33-33。両チームに勝ち点3が加算され、大東大が25点で暫定1位、東海大は23点で2位となった(10月28日時点)。
 
 大東大の勢いに圧倒された前半にFW陣を鼓舞していたHO下江康輔は、FWがリズムを掴めなかったことがこの結果につながったと振り返った。
「FWが勝負をつけ、BKで点差を開くのが東海大のラグビー。試合の入りから相手に『もうダメだな』と思わせるくらいの勢いを生み出せるように、エナジーを出していきたいです」
 
 大東大の蓑洞主将は終盤の7人でのスクラムを振り返り、「バックファイブとしてはフロントローに気持ちよく組んでもらうために雰囲気づくりを徹底してやっています。でも後半疲れがでてきたときにバックファイブが静かになり、押されてしまった。逆に7人になったときは、ここで負けたら点を奪われるという危機感があり、押し返そうという気持ちでひとつになれました」と圧力に屈しなかった理由を明かした。

 この試合でも力強いボールキャリーと安定したキックをみせたCTBハニテリ・ヴァイレアは「パワーで押すだけではなく、チャンスがあるときにはWTB、FBにボールを回す判断ができるようになってきています」とチームの進化を示した。

 両チームともに流経大、法大との2試合を残している。気持ちを新たに、必勝の次戦へ向かう。

<次戦日程>
11月10日(日)大東大 vs 流経大@熊谷ラグビー場
11月10日(日)東海大 vs 法大@スピアーズえどりくフィールド

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