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【マスターズ花園】四條畷高校OBが久々に花園を駆ける。

2024.10.28

大阪府下有数の進学校でもある(撮影:平本芳臣)

 高校ラグビーの聖地である花園ラグビー場を舞台に、40歳以上の元高校ラグビーマンらが熱い戦いを繰り広げる交流大会「マスターズ花園」が10月12日から14日の3日間にわたって開催された。

 3回目となる同大会は昨年に続き18校が出場、3日目に聖地を駆けた四條畷(しじょうなわて)高校は初出場を果たした。

 真っ白なジャージーの左胸に、赤字で大きく「畷」。言わずと知れた大阪の古豪だ。

 1971年を最後に全国大会からは遠ざかっているが、過去に9度の花園出場歴を持つ。
 主なOBに元日本代表監督の宮地克実氏がいる。

 創部は1931年。まもなく100周年を迎える。

 出場に向けて動いた川上太一郎さんは言う。
「100周年に向けてまずはOBが集結し、結束することで現役の支援に繋ごうと思い、出場を決めました」

 川上さんが在籍した’90年代は、啓光学園(現・常翔啓光学園)や大阪工大高(現・常翔学園)といった私立校が台頭し始めた時だった。

「そんな時代でしたので、毎日放送さんに『頑張れ、公立高校!』と取材させていただきました」

 それ以来の花園だ。当時も府大会決勝は第1グラウンドだった。
「テンション上がりましたし、いい思い出になりました。20年以上経っていますが、あの頃と同じように、みんなプレーしてくれました」

 7月中旬に出場が決定。そこから本格的なメンバー集めが始まった。
 マスターズ花園の出場資格のハードルは高い。40代、50代、60歳以上の3つ区分から最低17人ずつメンバーを集めなければいけないのだ。

「最初は無理やなと思っていたんですけど、みんなの中にあった高校への思いが発火した感じがありました。先輩方も続々と参加してくれました」

 エントリーは総勢74人にまで上った。その熱量は、練習からも感じ取れた。
「60代の先輩とスクラムを組んだ時の圧力で分かります。ガチできてはりましたね」

 8月10日からは、閉校となった小学校の校舎をそのまま活用した施設、「アクティブ・スクウェア・大東」で週に1度練習した。
 メンバーのほとんどが府内で暮らしているが、関東や九州からも時間を合わせて駆けつけてくれた。

「これまでここまで多くのOBで集まったことがなかったので、初めてお会いした先輩方ともたくさんコミュニケーションを取れましたし、めちゃくちゃ楽しかったです」

 試合後は対戦した伊丹高校とのアフターマッチファンクションで互いの健闘を讃え、その後は京橋に場所を移して宴が催された。

「今日の試合映像を見ながら各年代のプレイヤーオブザマッチを投票して決めます」

 現役の後輩たちは今季、なんとか単独で花園予選への出場を果たしたが、3年生が卒業すれば部員は「6人程度」になる。
 全国的な課題である部員減少に、四條畷も例を漏れない。

 ただ、今回の大会出場を通して、OBとしてまだまだやれることがあると実感したという。

「今回あらためて、ほんまにええチームやなと思いました。20年ぶりにぱっと集まっても、みんななんも言わんと同じ方向を向いて協力してくれます」

 旧交を温めるだけでは終わらない。

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