■関西大学Aリーグ・10月13日@鶴見緑地球技場(大阪)
【天理大 54−10 立命大】
開幕から過去2試合は昨季の下位チームに手を焼いた天理大。この日も立命館大相手に苦戦を強いられ、前半を14-3で折り返したが、後半に6トライを畳みかける。終わってみれば54-10で大勝した。
立ち上がりは立命館大の上がりの早いディフェンスに苦しんだ。ブレイクダウンでカウンターラックを許し、パスミスも起きた。セットプレーでもラインアウトスチールなどで後手を踏んだ。23分にはPGで先制される。
しかし、攻められればゴール前でFL上ノ坊悠馬らが体を張って粘り強く守る。SO上ノ坊駿介の50:22キックなどでエリアも挽回し、27分、38分とルーキーのLOアリスター・サウララが連続でゴールラインを割った。
14-3で迎えた後半は、黄黒の防御網をパワーでこじ開ける。7分、14分とNO8パトリック・ヴァカタが連続トライを挙げた。
スクラムでも次第に圧倒し始め、FWが前に出れればBKがダイナミックにボールを動かす。WTB藤原竜之丞が個人技などで28分までに40-3までリードを広げ、大勢を決めた。
天理大の小松節夫監督は「後半の出来はすごく良かった。ただ細かいミスはまだまだあるので、もう少し精度上げて次の試合に向かいたい」と話した。
天理大はこれで3連勝。立命館大は1勝2敗となった。
立命館大のSO山下真之介共同主将は「試合の入りから敵陣でラグビーがしたかったが、筒口選手だけでなく上ノ坊選手も良いキックを持っていて上手く敵陣に入れませんでした。中盤のディフェンスでフィジカルの強いFWにゲインを切られ、少しの狂いからゴール前まで持っていかれました。自分たちの何かが違うなという形でずっとラグビーをしている印象でした」と振り返り、「敵陣に入ってからアタックしても粘り強くディフェンスされて自分たちのミスで終わってしまった」と続けて敗因を語った。
<次戦日程>
・10月20日(日)天理大vs関西大@天理親里競技場
・10月20日(日)立命館大vs京都産業大@静岡・エコパスタジアム
■関西大学Aリーグ・10月13日@鶴見緑地球技場(大阪)
【近大 45−29 摂南大】
前週、関西大に逆転負けを喫した近大が、摂南大に苦しみながらも勝利を掴んだ。最終スコアは45-29。試合終了間際のトライで3トライ差をつけ、ボーナスポイントも手にした。
立ち上がりは互いに敵陣深くに入りながらスコアボードを動かせなかったが、前半6分、近大が先制した。
摂南大がラックからこぼしたボールを近大が拾い、WTB植田和磨を起点に自陣から仕掛ける。ハーフウェイラインを越えたところで、CTB嶋竜輝が左から右にロングキックを放ち、WTB植田が確保、そのまま走り切った。
摂南大もすぐに反撃する。自陣のラインアウトからファーストレシーバーのCTB公文毅京がタックラーを振り解いた。7-7と同点に追いつく。
16分には約30メートルのPGで逆転した。
しかし、その4分後にはラインアウトモールで近大が再びリードを奪うと、27分には自陣深くまで攻め込まれながらSO中村優太の好タックルで落球を誘い、拾ったCTB藤岡竜也が独走する。
31分には流れるようなアタックでパスを繋ぎ、最後はPR稲場巧がインゴールに入った。
前週の敗戦の要因となったペナルティをこの日も重ねた近大は、26-10から前半終了間際と後半の立ち上がりに連続トライを奪われ、4点差まで迫られる。しかし、ここから修正できた。
「前半でハイタックルを2個重ねてしまった。そこは絶対になくせる。チームとして以上に個人の意識の問題でした。(後半は)しっかり全員が責任を持ってプレーしてくれたと思います」とFL中村志主将。
10分には相手のキックミスを逃さず、右サイドをWTB植田が攻略した。
その3分後には再び相手のミスでこぼれたボールを拾い上げ、SO中村が独走トライ。以降、スクラムでも完全にドミネートし、ゲームを優位に進めた。
40分に1トライこそ許すも、6分とアナウンスされたロスタイムの間にスクラムで得たPKから攻め立て、ゴール前に上げたハイパントをWTB六川統和がキャッチ、SH竹山栄汰がゴールラインを越えた。
近大は2勝1敗で4位につけ、摂南大は3敗で7位に終わっている。
近大の中村主将は「先週は自分たちの思わない形で敗北してしまいましたが、まだまだ関西一の可能性はなくなっていない。あの負けは今後の一番のバネになる。切り替えるのも大事ですが、悔しさを忘れずに今日を迎えられました」と話した。
<次戦日程>
・10月20日(日)近大vs同志社大@静岡・エコパスタジアム
・10月20日(日)摂南大vs関西学院大@天理親里競技場