女子15人制の国際大会「WXV」の2部(WXV2)で戦う女子日本代表”サクラフィフティーン”は10月12日、ウエールズ代表との未勝利同士の負けられない戦いに、10-19で敗れた。
これで同大会は3戦全敗で最下位。ボーナスポイントを最初の2試合で得て、勝ち点3でフィニッシュした。
当初の規定に則れば、最下位チームは来季WXV3に降格となるも、2025年はワールドカップイングランド大会が開催されるため、WXVがおこなわれない。
2026年の開催についての詳細は現時点では未定で、昇降格は決まっていないと、日本協会はアナウンスした。
前週のスコットランド戦同様、悔やまれたのは前半の立ち上がりだ。
最初に仕掛けたのは日本だったが(SO大塚朱紗の突破)、相手の連続攻撃に対して後手に回り、前半10分にはキックチャージから失点。その4分後には相手の内返しのパスに反応できず、突破を許した。
日本はスクラムでもプレッシャーを受け、以降もほとんど攻撃の機会を得られなかった。29分には再びゴールラインを割られたが、これはTMOの判定により相手のノーボールタックルが認められてノートライに。CTB弘津悠やLO佐藤優奈らの献身的なタックルもあり、0-12のままハーフタイムを迎えた。
しかし、日本は後半の立ち上がりにまたしてもミスから痛恨のトライを許す。
カウンターアタックから13フェイズを重ねてゴール前まで迫るも、左タッチライン際のパスをインターセプトされた。
0-19とされてからも、上がりの速いディフェンスになかなかモメンタムを生めなかったが、ディフェンスでは粘りに粘った。
自陣深くへの侵入こそ許すも、ゴールラインを背にPR加藤幸子が好タックルを見せ、LO吉村乙華がジャッカルを繰り出す。途中出場のNO8ンドカ・ジェニファ、CTB小林花奈子もカウンターラックを決めた。
反撃は22分だ。裏へのキックに反応したCTB小林が敵陣深くで相手を確保、さらにブレイクダウンでプレッシャーをかけてボールを奪い、最後はWTB松村美咲が左コーナーに飛び込んだ。
ハイタックルによるシンビンで数的優位になった日本はその後も攻め立て、37分にはNO8ンドカらのゲインでゴール前に迫り、SH阿部恵が逆目にスワーブ、SO大塚に渡り、トライを挙げた。
しかし、ゴールは外れて10-19となり、引き分けの可能性は潰えてノーサイド。テストマッチでは引き分けを挟んで6連敗となった。
FL長田いろは主将は「相手のモメンタムを受けてしまって試合をコントロールできなかった。しっかり修正して、来年のW杯に向けてこの経験を繋げたい」とコメントを残した。