女子15人制の国際大会「WXV」の2部(WXV2)で戦う女子日本代表”サクラフィフティーン”は10月5日、世界ランキングで7つ上のスコットランド代表(5位)と対戦、格上相手に最後まで勝敗が分からない接戦に持ち込んだが、13-19で惜敗した。
これで、6月20日のフィジー戦から6試合連続で白星ならず。前週の南アフリカ戦(24-31)や8月のアメリカ戦2試合(17-17、8-11)など、接戦を勝ち切れない試合が続いている。
好試合を演じることができているだけに、今回悔やまれるのは、試合の立ち上がりだ。
先制トライを奪われたのは前半3分。相手のキックに背走させられ、連続攻撃から最後はWTBフランチェスカ・マッキーの突破を許した(0-7)。
その直後には50:22キックも決められ、再び自陣深くでのピンチを背負う。
しかし、ここは粘り強く守って凌いだ。相手のラインアウトのミスにも助けられ、15分頃から攻勢に転じた。
SH津久井萌のチップキックに反応したのはWTB松田凜日。快速を飛ばし、日本としてこの日初めて敵陣深くに入った(サポート間に合わずペナルティ)。
直後にはFB西村蒼空が50:22キックをお返しする。前週の南アフリカ戦では効果的だったラインアウトモールのチャンスを得た。
しかし、ボールを持った選手が絡まれスコアできず。
ようやくスコアボードを動かせたのはその10分後だ(29分)。
タッチラインを割りそうになったボールを相手がグラウンドに残した際にできたスキを逃さなかった。WTB今釘小町が全速力のキックチェイスでボールを確保。最後はトライゲッターのFL齊藤聖奈がインゴールに抑えた。
日本はその後もSH津久井のキック、WTB松田のランでゴール前まで迫ったが、グラウンディングは阻まれた。
前半終了間際には痛恨の失点。風上のスコットランドにキックで陣地を回復され、狭いサイドをオフロードパスで攻略された。前半を5-12で折り返した。
ボールポゼッションこそ高いがテリトリーに苦しんでいた日本は、風上の後半に改善を見せる。
相手のハンドリングエラーにつけ込み、敵陣深くに入った。
スコットランドの1対1の強さとギャップをなくす好ディフェンスになかなか前に出られなかったが、CTB古田真菜やWTB松田、CTB弘津悠らがゲインを勝ち取る。18分にようやくSO大塚朱紗がPGを沈め、4点差まで迫った(8-12)。
互いに1トライを加え、スコアが13-19と動いた終盤は、日本がこの点差のまま粘り強いディフェンスで食らいつく。
CTB弘津は何度も体を当て、途中出場のNO8ンドカ・ジェニファはキャリアーからボールをもぎ取るなど奮闘した。
終了間際にはキック+好チェイスで最後のアタックチャンスを得た。しかし、FLイヴィー・ギャラガーにモールを割られ、ボールを失う。80分を知らせるホーンがなった後にカウンターラックを仕掛けたが、これも実らなかった。
FL長田いろは主将は「ディフェンスでは前に上がることができた。それは継続していきたい。ただ、トライを取られたのは自分たちのミス。来週までに改善したい」とコメントした。
レスリー・マッケンジーHCは「結果に関してはフラストレーションを感じないわけにはいかない」と話すも、「成長中のチーム。ディフェンスなど満足している部分もあった」とチームの前進も伝えた。