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【全国高校大会予選】北北海道は遠軽、南北海道は札幌山の手が花園決める。遠軽は旭川・空知合同との引き分け抽選。

2024.09.28

何度も前進した札幌山の手PR白幡塁斗(撮影:阿部典子)

 花園出場校の一番乗りを決める北海道予選が9月28日におこなわれ、南北海道は札幌山の手が函館ラ・サールを33-7で破り、2年連続22回目となる花園切符を手にした。
 北北海道では遠軽と旭川・空知合同(芦別、富良野、羽幌)の決勝が17-17で引き分けに終わり、抽選で遠軽が2年連続12回目の花園出場を決めた。

 月寒屋外競技場でおこなわれた第一試合では、札幌山の手が3年ぶりに決勝へと駒を進めた函館ラ・サールをフィジカルで圧倒した。

 立ち上がりこそ大村珊俐、三浦遼大の両CTBらが突き刺さるタックルを披露し、山の手を翻弄したが、前半7分、LOタレマイトガウルイラケバの2度目のジャッカルを起点に左PR白幡塁斗がインゴールに押し込む。

 セットプレーでも優位に立ち、連続でラインアウトをスチールし、スクラムで相手のペナルティを奪った。
 16分にはHO古谷飛翔主将がモールから狭いサイドに抜け出し、一人を弾いて左コーナーへ。12-0とリードを広げた。

 前半の終盤は反則を重ねる山の手に対してラ・サールが攻め立て、ゴール前に侵入。しかし、10フェイズに及ぶアタックも実らず、ラインアウトでのミスも重なり、無得点のまま前半を終えた。

 後半に風下に回っても勢いの衰えなかった山の手は、立ち上がりにキックチャージからWTB秋山拓哉がいきなりの追加点を挙げる。

 その後はラ・サールも相手のグラウンディングを防ぐなど懸命なディフェンスを見せていたが、山の手も崩れない。
 17分にはLOウルイラケバの4度目のジャッカルが決まり、連続でオフロードを繋いで最後は控えWTB真田亘太朗がゴールラインを越えた。

 しかし、26-0と安全圏に入った山の手は終盤、気の緩みからかミスを重ねる。
 ラ・サールの意表を突いたキックオフに戸惑い、自陣22㍍ライン内でのスクラムをプレゼントすると、ラ・サールはCTB大村が相手を引きずりながらゲインし、キックで光ったSO荒木鷲摩がトライ。HO杉立健一郎のコンバージョンも決まり、7-26とした。

 その後もキックオフでのミスが相次いだが、25分にはFWが近場を攻め続け、33-7でノーサイドを迎えた。

突破する遠軽。白のジャージーが旭川・空知合同(撮影:阿部典子)

 遠軽と旭川・空知合同の北北海道決勝は、強い風が吹く中、タッチラインに届かなかったり、逆にデッドボールラインを割るなど序盤から互いにキックでミスを重ねた。

 合同のLO村上敦洋が攻守に奮闘する中、先制トライを挙げたのは遠軽だ。
 前半13分、相手のノータッチキックを起点にゴール前まで迫ると、最後はタップからの速攻でHO清水泰雅がねじ込む。5点を先取した。

 ラインアウトでも苦戦していた合同だったが、20分に反撃の機会を得た。WTB高貝悠聖の自陣からのラインブレイクを起点に、FB苫米地愁がムーブからマークの外れたWTB山口太雅にラストパスを放った。

 5-7と逆転された遠軽は、自陣から積極的に展開し、WTB大橋禪はロングゲインを勝ち取る。
 しかし、合同もミスを恐れず果敢に攻め、続く28分には自陣深くのスクラムから逆サイドまで連続でオフロードパスを通す。LO村上が右サイドを駆け抜け、トライを挙げたFL吉田釉に渡った。

 12-5とリードを広げた合同だったが、後半に入ってもミスは続いた。後半開始のキックオフ直後にペナルティを犯し、ゴール前では相手のドライビングモールを防げなかった。

 2点差に迫った遠軽は6分後にも、CTB石崎比呂のジャッカルから再びモールで前進、最後は勢いよく走り込んだLO市川晴がインゴールに飛び込んだ。17-12と逆転した。

 それでも、合同は諦めなかった。流れを変えたのは23番の橋詰遙斗だ。
 味方のキックを追い、思い切りの良いタックルからターンオーバーを起こすと、ラックサイドを駆け抜け、一気にゴール前までラインブレイク、まもなくFL吉田が2トライ目を挙げた。キックは外れるも、同点に追いつく。

 その後も合同が多くの時間を敵陣で過ごしたが、互いに落球が続き、追加点を奪えない。
 ついに、17-17のスコアのまま試合を終えた。

 第104回全国高校大会は12月7日に組み合わせ抽選会を予定、同27日から開幕する。

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