■関東大学対抗戦Aグループ・9月22日@秩父宮ラグビー場(東京)
【明治大 52-7 慶應義塾大】
9月22日、秩父宮で関東大学対抗戦がおこなわれ、明大が慶大を52-7の大差でくだした。
例年はシーズン終盤におこなわれる伝統の「慶明戦」が、今季はまだ暑さの残る9月に開催。ともに対抗戦2試合目という序盤での対戦となった。
前半は終始、明大が主導権を握る展開。持ち味の強いフィジカルに加え、SO伊藤龍之介がタクトを振るうアタックの精度とスピードで上回り、慶大を後手に回らせる。
先制トライは4分。WTB安田昂平が裏のスペースへショートパントを蹴り、みずからキャッチし右中間に飛び込んだ。10分にはSH柴田竜成のグラバーキックを左WTBの白井瑛人がインゴール内で抑えると、その11分後、相手ゴール前のスクラムからフラットなパスを受けたCTB平翔太がダイブして、リードを19点に広げる。終了間際にはラインアウトモールでトライを追加し、26-0で前半を終えた。
このままでは終われない慶大は後半、相手の反則をきっかけに反撃に転じる。明大陣内22mラインの内側に入り、15分までにラインアウトを起点に幾度となくトライラインに迫ったもののスコアにつなげられない。
慶大主将のHO中山大暉は試合後、「前に出ても戻されたり、アタックのコンタクトで受けてしまった」と、チャンスを逃した場面を悔やんだ。
相手のペースに飲まれなかった明大は17分、平翔太が自陣でインターセプトに成功。そのまま約80mを一気に走り切り、この日2本目のトライで追加点を奪った。自身でコンバージョンも決めて得点を33-0に更新。勝負の趨勢を決めた。
その後、明大は3トライを重ねて計52得点。対する慶大は、28分にペナルティからの速攻でNO8冨永万作がゴールラインを陥れた1トライに終わった。
力強いゲインで紫紺を勢いづけたNO8木戸大士郎は、「伝統の一戦が思ったよりも早い時期で緊張していた」と、結果とは裏腹の意外なコメント。それでも「今年の慶應はチームとして強い。いいゲームができて自信と成長につながる」と胸を張った。
9月の伝統の一戦を制した明大は次戦、中5日で日体大と対戦。明大の神鳥裕之監督は、「ショートウィークなのでメンバーが変わる可能性もある」と、選手の入れ替えを示唆。一方の慶大は約1か月後、現在3連覇中の帝京大に挑む。この長いインターバルをうまく生かしたい。
<次戦日程>
・9月28日(土)明大 vs 日体大@小田原市城山陸上競技場
・10月20日(日)慶大 vs 帝京大@太田市運動公園陸上競技場