世界ランキング10位のフィジーとのパシフィックネーションズカップ決勝を翌日に控えた9月20日、日本代表が試合会場となる花園ラグビー場で前日練習を実施した。
気温33度の酷暑の中、日本代表はいつものようにファーストジャージーで花園のフィールドに登場。報道陣に公開された冒頭の15分では、FW陣がボールキャリーやコンタクトエリアのプレー、BK陣は狭いスペースでのハンドリングを中心にメニューをこなし、明日の試合に向けた最終調整をおこなった。
また公開練習後の記者会見には、コーチングコーディネーターのニール・ハットリー氏と、右WTBで先発する長田智希が登壇。フィジー戦に向けての準備や試合のフォーカスポイント等について語った。
ハットリー氏は現在のフィジーの印象について、「すばらしいセットプレーを誇るチーム。もともとサイズが大きかったが、近年はヨーロッパのクラブに所属する選手たちの経験がミックスされ、より強力な強みになった。なおかつ伝統のフィジアン・フレアも維持している」と評価。一方で「我々のスクラムも成長著しい。日本には低さという強みがあり、守りに入るのではなくアグレッシブに仕掛けていきたい」と意気込みを語り、「明日の試合は自分たちの現在地を知るいい機会になると思う」とチームにとって大切な位置づけのゲームであることを強調した。
また前週のサモアとの準決勝に続き14番を背負う長田は、今季初戦の6月22日のイングランド戦当時と現在を比較してのチームの成熟度について、「イングランド戦の頃は超速ラグビーがどういうものかよくわからずにやっていて、『これが本当に自分たちのやるラグビーなのか』という疑問符が浮かぶ場面も正直あった。でも試合を重ねていくごとにどういうラグビーをするかが明確になって、今は自分たちの役割を理解できている」とコメント。
今回の試合でフォーカスするポイントについては「フィジー相手だからという部分もあるが、それよりも自分たち積み重ねてきたことを出すことが大事」と語り、「超速でボールを速く動かす自分たちのラグビーを、さらにレベルアップできる試合になると思います」と意気込みを述べた。